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生活科学ではこんな研究をしています

テレビの料理番組などで「ぐつぐつ」という表現をよく耳にします。お鍋の煮えるさまを表す言葉ですが、それでは具体的にどのくらいの温度を指すのでしょう。私たちは、そうしたあいまいな部分の科学的な解明と、食糧難の解決や病気の治療につながる、新たな食品について研究しています。(お茶の水女子大学 生活科学部食物栄養学科 香西みどり教授)

※このコンテンツは2018年の取材に基づき構成しています

「ぐつぐつ」という表現は、どのくらいの温度?

誰でもうまく調理できるようにするために

調理の過程を予測し、煮過ぎや焦げ付きなどを制御するための研究と、米や豆といった植物性食品についての研究をしています。
例えば沸騰についての研究があります。レシピを見ると、「お湯がぐらぐらしてきたら」「グツグツするまで煮る」といった表現が出てきます。こうしたオノマトペは様子を伝えるのに便利な言葉ですが、人によってとらえ方が違う可能性もあります。もし、人それぞれまったく違ったとらえ方をしていたら調理はうまくいきませんし、レシピを書いた人が多くの人と異なるとらえ方をしていたら、そのレシピではうまく作れないということになってしまいます。
そこで、こうした沸騰に関する用語を収集し、調理初心者の学生にアンケートを実施。沸騰の過程と温度を対応させたサンプルビデオを作成し、「ぐつぐつ」や「ぐらぐら」といった言葉がどのくらいの温度の状態を示すのかを解き明かす、そんな検証も行いました。
調理は経験の上に成り立っているものも多く、「どうしてそうなのか」といった部分が解明されていないことが少なくありません。言葉の問題もそうで、経験則、もっと言えば感覚で表現しているところは少なからずあるのです。
こうしたあいまいなものを科学的に解き明かし、一定の基準を与えられれば、どんなふうに作ればいいのかということがより一層わかりやすくなります。誰でも簡単においしいものを作れるようになるための研究といってもよいでしょう。

未利用食材の利用に向けての研究

もうひとつ、研究対象としているのが植物性食品です。
今、注目しているのが、ハッショウマメという豆です。これは、まだ食品として利用されていないものなのですが、うまく利用できればさまざまな問題の解決の糸口になると期待されています。
ハッショウマメの特徴のひとつが、多収穫だということです。ひとつの豆から多くの新たな豆が収穫できるので、食糧不足を補うことができる可能性をもっています。
ハッショウマメに含まれるL-ドパの量は多いので健康な人が一度にたくさん食べると下痢、嘔吐などが起こるといわれています。そのため調理によって除去する工夫を行い、食材として利用できるようにしています。

取材協力:お茶の水女子大学 生活科学部 食物栄養学科 香西みどり教授

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