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児童文学のここが面白い

子どものころに親しんだ作品を改めて学問的に学ぶことは、新鮮な驚きと発見に満ちた経験になります。深く意外性あふれる作家の人生物語に触れることもできますし、イギリスやアメリカの歴史、社会、文化についてもたくさんの発見が得られるでしょう。(清泉女子大学文学部 英語英文学科 笹田裕子教授)

※このコンテンツは2017年~2018年の取材に基づき構成しています

児童作品を学問的に研究することで出会える発見

作者を知ることで作品の味わいが変わる

読者として児童文学を楽しむのであれば内容を追うだけでも構いませんが、大学では作品を深く理解するために作者についても詳しく研究していきます。中には作家と作品から受ける印象に大きな隔たりがあることも珍しくありません。例えば、『クマのプーさん』を読んで多くの読者が感動するのは、第2巻の終わりでクリストファー・ロビンとプーが100歳と99歳になっても会おうと約束を交わすシーンでしょう。まさに永遠の子ども時代が称賛されているわけです。そこで作者であるA・A・ミルンはさぞかし子どもに対する愛があふれた人物なのだろうと調べてみると、意外なことに子どもと接することが大の苦手で、クリストファー・ロビンのモデルとなった実の息子とも不仲になったまま他界したことが明らかになっています。ミルンは売れっ子の風刺作家であり『クマのプーさん』はぬいぐるみと遊ぶ息子を遠くから眺めながら、ちょっとした遊びのつもりで書いた作品でした。それが大ヒットしたことで「プーさんのミルン」などと呼ばれるようになり、それを心底不本意に感じ、2巻で完結させたというわけです。作家が送った人生の物語に触れることは、作品に込められた思惑を探ることで作品の奥深さに気づかされることもあるでしょうし、作家の人生や思想と照らし合わせて自分の人生観を深める機会にもなるでしょう。

イギリス・アメリカの社会や文化について学べる

ファンタジーといってもすべてが空想というわけではなく随所に現実が織り込まれています。そのため、作品が生まれた国の歴史、社会、文化についても数多くの発見が得られます。例えば、日本では読み聞かせや語り聞かせといえばお母さんの役割ですが、『クマのプーさん』にはお父さんが子どもに語り聞かせをするシーンが登場します。そこでミルンが過ごした20世紀前半ごろのイギリスについて調べてみると、就寝前の絵本の読み聞かせはお父さんの役割だったことがわかります。大学ではじっくりと丁寧に作品を読みますから、英米の食事や習慣、職業、家族関係などたくさんのことが読み取れるようになり、グローバル時代を生きていくうえで不可欠な知力が育まれることになります。

取材協力:清泉女子大学 文学部 英語英文学科 笹田裕子教授

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子ども理解に努め、誰にでも信頼される保育者をめざしています!

名古屋葵大学 文学部 児童教育学科 幼児保育学専攻 ※2023年4月より児童教育学専攻と幼児保育学専攻を統合
金森 亜美 さん

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