地域・在宅看護を専門領域として後進の育成に取り組んでいます。地域・在宅看護における対象は、病気や障がいと折り合いをつけながら「生活者」として地域で暮らしています。そこで看護師に求められるのは、生活者である対象の価値観やニードに沿った支援ができる力。医療施設での看護と在宅看護の大きな違いは、患者による「自己決定」の度合いであると私は考えます。その分、看護はより個に寄り添ったものとなり、またその多様性が魅力でもあります。看護師は、医学と生活、双方向からの視点で患者を見ることのできるエキスパートであり、さまざまな医療専門職の架け橋となれる存在。常に身近な存在として患者の伴走者となれる、看護師のやりがいと魅力を多くの学生に伝え、故郷である周防大島の地域医療を支える人材育成に力を注ぎたいと思います。
長岡先生の担当授業は、専門領域である「地域・在宅看護論」をはじめ基盤となる医学的知識や看護技術。特に重視しているのは「患者との関わり」に対する自身の経験や、経験を通して感じた想いを交え、教科書的でない「個」を重視した看護のあり方を伝えることだといいます。『高齢者と生活をともにしたり、死を目前にした方と関わる経験が少ない学生に対し、看護に対する具体的なイメージが持てるように心がけています』と先生。患者と同じく学生も十人十色。学生の強みを伸ばしその場に適した行動力・判断力を育む指導を展開しています。
優等生ではなかった私が、学生時代の失敗や臨床での経験を通して学んだのは「自己研鑽」の大切さ。ぜひ一つひとつの出会いを大切に、挑戦をしてみてください。みなさんの夢や目標を私達が全力でサポートします。
専門分野/地域・在宅看護論
略歴/国立岩国病院附属看護学校(現:独立行政法人国立病院機構岩国医療センター附属岩国看護学校)を卒業後、山口県内の総合病院に勤務。内科・ICUでの勤務や家族の闘病を経験したことから、患者が主役でいられる在宅看護に惹かれ訪問看護師となった。在宅看護の重要性やその魅力を伝えるとともに、故郷である周防大島の地で看護を志す学生の力になりたいと考えたことから看護教員となり、現在に至る。