医療機関で働く事務職には、主に受付対応を行う「医療事務」、医師の事務作業をサポートする「医師事務作業補助者」など複数の職種があります。1年次で目指すのは、医療機関で働く際に必要な基礎知識や専門用語などの理解と、「診療報酬請求事務能力認定試験」の合格です。試験対策授業では、過去問チャレンジのほか、診療記録(レセプト)演習や管理、入院・外来の流れ、接遇対応など幅広く実施します。学生によって資格学習の理解度が異なるため、過去問を繰り返し解いてもらい、テストを返す時に「なぜ間違えたのか?」を一人ひとり確認。クラス全員を合格に導くために意識しているのは、学生一人ひとりを理解し、進捗度や個性に合わせた指導です。
「私の経験を活かして学生たちに教えたいのは、試験対策で学んだ知識を現場でどう活かすかということ。実際の現場では、座学で学んだとおりにいかないケースも多いので、現場のエピソードを交えつつ、教科書の知識を実務につなげて実際の仕事をイメージできるように心掛けています」と川崎先生。最近の医療業界では、医療事務の地位も向上しており、医師や看護師など、ほかの専門職の方と肩を並べて会議で意見を求められることも。一生の仕事として活躍してもらえるような医療事務員を育てることを目標に実践的な指導に力を入れています。
医療事務員は超高齢化社会に向けて、医療、介護業界など今後ますます活躍の幅が広がっていく仕事です。ライフステージに合わせた働き方も可能ですし、専門知識を磨いて経験を積むことでステップアップもできますよ。
専門:医療事務
元々旅行業界で働いていたが、出産、子育てを経験し、病院との接点が多くなったことから、医療業界に興味を持つ。10年間、地域の基幹救急病院で医療事務として活躍し、受付、入院外来、診療情報管理室など一通り経験、新人教育も担当。その際、「人が成長すること」に感銘を受け、やりがいを感じるようになったそう。その後、自分の経験を活かしたいと考え、本校に転職。現在は1年生の担任を受け持つ。