デザインするにあたって、まずはクライアントの要望をきちんと理解し、単に視覚化するのではなく、人々がより幸せになるデザインとは何かを考え、実現することを目指しています。一般的な美術大学や芸術大学では、自分の専門分野を中心に深く掘り下げて学んでいくことが多いですが、本学ではさらに社会学的な視点も取り入れ、実際に現場に出て実践するカリキュラムを用意しています。そのため、学生のうちからリアルなデザインの現場を体験できるのが一番のメリットだと考えています。また美術教員やデザイン教員と学生とのコミュニケーションが活発なので、たとえ専門外のことでも気軽に相談でき、学生自身がやりたいことを実現できる体制が整っていると思っています。
私自身は、サブカルチャー(アニメ)にも興味関心を持って取り組んでいます
総合デザイン基礎やメディアデザイン研究などの授業を担当する島名教授。生成AIなどの技術が発展し、実現できることが増えている今、学びの中で重要だと考えているのは“何もないところから1を生み出す力”だと話します。アイデアや制作物など1から10までを多く作り、増やし、速度を上げ、ボリュームアップする仕事が多かった今までとは違い、生み出す力の強化に主眼を置いた学びを展開しています。これにより、卒業後はデザイン会社だけでなく、地域おこし協力隊のような地域を支える分野でも活躍が期待できます。
既存のデザイン力だけではなく、0から生み出す力を磨くことができます
テクニックは後からでも身につけられますが、新しいことを発見したり、何かを実現したいと考える人は非常に貴重です。新しい何か、新しい価値観、そういったものを創造してみたいという人とぜひ一緒に学びたいです。
専門/グラフィック、イラスト、アートディレクション、生成AI、LLM
略歴/東京藝術大学・大学院デザイン科修了。同大学の教育研究助手・助教、またさまざまな大学や専門学校の非常勤講師を経て現在に至る。グラフィックデザインを中心とした媒体を主に扱うが、近年は地域デザインのディレクションや進化の目覚ましい生成AI活用について研究を行っている。
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