在宅ケアにおける訪問看護の質の向上と、災害時の要介護者の支援活動について研究しています。在宅で療養を続ける人が、快適に過ごせるようなケアを提供するためには、まだ多くの課題があります。特に、高齢者が地域の中でその人らしく療養生活ができ、安心して人生の最期を迎えられるために、看護師としてできることは何か常に考えています。質の高い在宅ケアを実現するために、医師や看護師、薬剤師、介護士など多様な職種とのチームワークにも目を向け、理想的なケアを提供できるように研究を続けています。また、地域で自然災害が起こったときには、在宅で医療機器を付けて療養している人やお年寄りなど介護が必要な人々の避難が難しい場合も考えられます。その際の、看護の提供や支援のための地域のネットワーク作りに関する研究も行っています。
看護学部では、基礎から看護について学び、在宅看護の基本的な知識や技術を身につけていきます。在宅での療養生活で必要とされる看護技術についてシミュレータを用いて丁寧に演習するため、細やかなケアを行う専門技術を着実に身につけることができます。地域・在宅看護学実習は、教育指導力のある訪問看護ステーションで実施。大学内で学んだ内容を活かしながら、3週間かけて現場での看護に関わることで学びや経験を深めます。基礎から実習までつながりを意識しながら学び、これからの時代に必要とされる看護師をめざします。
年齢や健康状態、生活様式などが異なる多様な看護対象者に対応するためには、常に自身で学び続ける必要があります。そんな看護の幅広さや奥深さを学び、さまざまなことにチャレンジできる看護師をめざしてください。
大学病院や保健所などで看護師・保健師として勤務後、公立および私立大学・大学院をはじめとする看護系大学で在宅看護学、地域看護学の教育に携わる。2022年4月から、大阪成蹊大学看護学部設置準備室に着任。