私たちの身の回りにある多数の電子機器やセンサーは多くの半導体素子(デバイス)が活躍しており、これらの素子の多くはシリコンなどの無機材料で構成されています。もしこの素子を“薄くて軽くて柔らかい”有機材料で代替することができれば、さまざまな応用につながるはず。本研究室はこの「有機半導体」の研究をテーマに、半導体材料としての有機分子の可能性を探求していきます。良好な素子性能を引き出すために、有機半導体分子の性質を解明し、有機分子のエレクトロニクス応用に繋げていくことが私たちの大きな目標。研究室では、いきなり難しい研究を経験するのではなく、まずは半導体の全貌を知ることから入り、「電子が物体の中でどう動くのか?」などに興味を持ってもらい、物理の基礎的な考え方に触れて、面白さを見出してもらいたいです。
「観察学習から入っていくことで飼育の楽しさを見出してもらいます」と田中先生
有機半導体の研究は、物理と化学、電気・電子工学など、さまざまな分野が交錯する場なので、固体物理学や量子力学などの基礎知識も必要となります。今まで触れてこなかった分野への抵抗感のある学生に対しては「そのギャップを埋めるために早い段階から研究論文に触れてもらい、理解できない部分を一つずつ埋めていくことに力を注いでもらいます」と田中先生。また、実際に有機分子を用いたトランジスタの作製・測定などを通じ、実験の難しさと面白さを早期に体感するとともに、安全に実験を進めるための技能を身に付けていきます。
有機半導体の研究をテーマに、半導体やデバイスの全貌を理解
どんな分野でも一生懸命に取り組めば、やりがいや面白さは後からいつでも発見できます。最初はちょっと気になった程度で十分! 積極的に学び、考え、試行錯誤していくことで専門力を鍛えていって欲しいです。
生徒からの信頼も厚く、人気のある田中先生
専門:固体物理学 有機エレクトロニクス
1975年生まれ、愛知県出身。名古屋大学大学院工学研究科応用物理学専攻博士後期課程修了。その後名古屋大学工学研究科で助手・助教として有機半導体材料・デバイスの研究に従事。2024年4月より公立千歳科学技術大学の理工学部応用化学生物学科へ。趣味はジョギングやウォーキングなどの体力づくりと読書。愛知県からフィールドを移し北海道で過ごす初めての冬を楽しんでいるそう。
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