ホテルに勤めていた頃から、中国料理の「辛い」「油が多い」など、ネガティブなイメージを払拭するため、素材を活かした調理方法を常に意識しています。また、中国料理の特徴である火力をどのように使いこなすかを考え、中国料理のダイナミックな部分と素材を活かす方法の両立を追求。包丁の使い方も重要視し、「切る」「叩く」「潰す」など基本的なことを疎かにせず、料理に合った切り方を考えます。お客様が何を求め、何を食べたいと思っているのかを把握し、調味料の歴史や生産方法をも含めて考え調理を行うことで、素材本来の味をお客様それぞれのニーズに合った中国料理に仕上げることに全力を尽くしています。もちろん、長い歴史を持つ中国料理の大皿での提供方法も大事にしつつ、お客様に感動していただける料理を意識し、日々取り組んでいます。
実習では、包丁の握り方や器具の名称、使い方など基礎から徹底的に指導。「同じ大きさ、同じ形を疎かにすると、余計な油や火を使ってごまかすことになり、油っこい料理ができてしまいます」と椿先生。お客様と会話をし、あらゆるニーズに応えるのが料理人であり、その技量を備えておくことが重要だと教えます。また、調理風景を大型モニターに映して行う調理理論の授業では、古典的な中国料理を現代に合った調理方法と盛り付けで仕上げ、幅広い知識と技術を駆使したアレンジに教室が沸くことも!卒業後も記憶に残る講義を心掛けています。
調理師はお客様の「ありがとう、美味しかったよ」の一言で最高の喜びを味わえる仕事。文化祭では多くのお客様をお招きし、学園全体で作り上げる達成感が今後の自信に繋がります。夢への1歩を一緒に過ごしましょう!
専門:中国料理。2003年調理師専門学校を卒業後、株式会社ホークスタウン シーホークホテル&リゾート入社(現ヒルトン福岡シーホーク)。同ホテルにて19年間従事し、最終は副料理長を務める。2023年7月、中華に興味を持つ学生を増やしたい、中国料理の担い手を育てたいとの思いから、中国料理専任講師に。料理への情熱を胸に、理解しやすい授業を心掛け、学生に伝わっていることを喜びに感じながら日々指導している。