私の専門分野は日本料理ですが、学生たちに家庭の味を聞くと、パスタやハンバーグなど、現在は西洋系の料理が中心のようです。日本の若者には少々馴染みが薄くなってきた日本料理。しかし、海外では健康面や繊細さで注目されており、今後高齢化社会が進む日本でも、その需要は益々増えていくことでしょう。また、日本料理の知識や技術は外食産業だけでなく、妊婦さんへ食事を提供する病院や学校給食など、幅広いフィールドで役立つもの。私自身もこの技術を、京料理店やホテルレストラン、病院食など様々な現場で活かしてきました。その経験を基に、現場での話や食文化の違いなどを学生たちへ伝えていきたいと思っています。活躍の場は九州だけでなく、関東、関西、海外まで視野に入れ、一人ひとりが希望の就職を叶えられるよう全力でサポートします。
料理は頭だけで覚えるものでも、身体だけで覚えるものでもありません。確かな理論と経験に基づく技術がプロの料理人を育てるのです。本校の授業では、基礎・基本・理論の大切さを入学から卒業まで常に説明します。基礎・基本が身についていないと応用はできません。現場では仕事に追われ、理論を考える時間がないかもしれません。だからこそ「何でそうなるのか」の理論を踏まえたうえで、技術を習得することが大切です。最初は誰もが新人ですが、いつか後輩ができます。その時にきちんと説明ができるよう、学生の時から身につけましょう。
料理人としての「高い技術や心構え」を身につければ、就職時の強い味方になってくれます。それらは一朝一夕に身につくものではありませんが、現場経験豊富な講師陣が初めの一歩から丁寧にお手伝いをさせて頂きます。
調理師専門学校を卒業後、京料理の老舗店で修業。料理長まで務め上げたのち転職し、全国展開のハイクラスホテルで和食副料理長として活躍。自身のお店を開く経営経験も積み、2000年より同校の先生として調理師を目指す学生をサポート。2008年に調理実習統括部長へ就任。2019年には長年の功績が認められ、厚生労働大臣表彰を受賞。