私が研究しているAI分野においては、撮影した画像を画像解析AIによってデータ化して駐車場の監視を行う取り組みを続けています。IoT/組み込み分野では、顔認証を行いドアロックを開放する取り組みに着手したところです。また、手話の識別とロボットを連動させたシステム構築にも挑戦したいと考えています。こうした取り組みは、企業と連携して行うことが多いので、学生が早い段階から社会人と接点を持ち、自分たちの研究が身近なところで役立っていることを実感しながら進めていけることが大きなメリットになっています。授業では、学ぶだけでなく「使えるもの」を構築する喜びとやりがいを伝えることを大切にしており、進化を続けるITの世界で私自身も常に先を見据えながら研究テーマを探り最新の学びを探求していきたいと考えています。
2021年4月に開設したITスペシャリスト科では、4年間という豊富な時間を有効に活用し、即戦力として活躍できる学生の育成に努めることを目標としています。専門学校ならではの専門性に特化した学びに加え、大学のようなゼミ形式も導入。科の定員は20名と少人数のため、学生の目標に沿ったきめ細かな指導を行います。「専門学校と大学のメリットを生かしたカリキュラムが当科の魅力。問題解決においては、方針だけは教員側で決めながらも、詳細は学生が行うことで、自主性も養うゼミにしていきたいですね」(引地先生)。
最先端のITを学ぶには、基礎的な学力が欠かせません。なかでも高1までの数学や、英語を読む力が大切。入学後は基礎から改めて学びますが、高校までの勉強を大切にしておくと、入学後の学びもスムーズですよ。
室蘭工業大学大学院博士後期課程修了。会社員時代は、PC用ハードウェアやソフトウェアなどの開発に携わる。2002年4月、日本工学院北海道専門学校に入職。「PCが出始めたのが中学生時代。ゲームをやりたいという動機から、意味がわからないままプログラムを打ち込んでいました。当時のPCやプログラムは、今とは比べものにならないほど単純なものでしたが、やってみたいという興味が今の私につながっているんです」。