高齢者介護、病院介護、ケアマネジャー、訪問ヘルパーなど、これまでに様々な介護に関わる仕事を経験してきました。現在、先生として介護を教える立場となり、一番大切に考えているのは“介護って楽しい”と学生たちに気づいてもらうこと。核家族が主流の今、お年寄りの存在を身近に考えることが難しく、何を話したらいいかわからない学生が増えています。そんなときは、会話が苦手だからと心を閉ざすのではなく、まず目の前にいる相手に興味を持つようにと教えています。最初のうちは上手く話せなくても大丈夫。経験を重ねるうちに、自然と楽しくお喋りできるようになれますよ。授業では介護の技術面だけではなく、お年寄りとのコミュニケーションの取り方や、接遇マナーもしっかり教えます。“楽しく介護”ができる方法を、一緒に考えていきましょう。
田中先生が担当する「介護総合演習」の授業は、現場実習の振り返りをアクティブラーニング形式で行います。実習先での利用者との対話を、「プロセスレコード」として紙に書き起こし、各自が発表。そのあと、グループディスカッションを通して一人では気づきにくい問題点や対処方法を考えていきます。12月には数々の対話ケースの中から一つを選び、お年寄り役・実習生役に分かれてロールプレイを行う「プロセスレコード発表会」を実施。“介護される側”の気持ちを考えて演じることが、コミュニケーション能力の向上につながります。
お年寄りが百人いれば、百通りの人生があります。そんな貴重な経験談を仕事中に聞けるなんて、ちょっとお得だと思いませんか?人生の先輩方と過ごす時間は、これからのあなたの生き方をもっと豊かにしてくれるはず。
専門科目:生活支援技術、介護総合演習
略歴:白梅短期大学保育科・介護福祉科を卒業後、実習先の老人福祉施設に就職。その後、看護助手として医療機関へ転職する。病院在職中にケアマネジャーの資格を取得し、同病院の在宅介護支援センターへ入職。同病院の訪問介護ステーションに移動後、訪問介護の仕事に携わる。東京福祉保育専門学校の教員となり現在8年目。様々な現場で培った経験を授業で活かしている。