難しいイメージもある日本料理・日本文化ですが、実際は日本に生まれ育った人であれば自然と身についているはず。お出汁の味や香り、食卓作法についても、普段から特に意識しなくても自分の感覚として根付いているものです。また毎日何気なく使っている「いただきます」という言葉には、食材の命へ対する感謝、食材を育ててくれた人への感謝、食事を作ってくれた人への感謝の気持ちが込められています。食材を大切にし、生産者の思いを大事にし、お客様の喜ぶ顔を考えて生み出される日本料理は、世界に誇れる文化です。この素晴らしい日本料理文化を、ともに後世に継承していってほしいと願いながら授業に取り組んでいます。今はインバウンド需要もあって飲食業界が活況で、本校にも5倍を超える求人が来ているので、活躍の場は豊富に用意されています。
「料理はお客様のため」を意識できるように指導。それが身につくと調理や盛り付けの目的を理解できます
木下先生の授業は、基礎から応用まで実践的な形式が特徴。包丁研ぎから始まり、食材の切り方、調理法、温度、器選び、最後の盛り付けに至るまで、常にお客様を意識しながら実習に取り組んでいるといいます。主体的に授業に取り組めるよう「なぜ?」を重視。最初から答えを教えるのではなく、自分自身が導き出した答えを最後に答え合わせできるような編成に。「生徒の悔しい気持ち、嬉しい気持ちも大切」という木下先生。その気持ちが生徒に向上心を芽生えさせ、そこからキャリア教育に繋がり「自立・自律」が育まれると考えているそう。
プロと同じ厨房設備が揃う日本料理実習室。先生の手元を真剣な表情で見つめる生徒たちの表情が印象的
同じ目的と興味を持つ人達が集まり、切磋琢磨しながらお客様に最高の逸品を提供する。大変な事もありますが、お客様の「美味しかった」の一言で全てが報われ、さらなる原動力になる。この職業は魅力がいっぱいです。
生徒とのきめ細かなコミュニケーションを心がけ、相手の人柄に合わせて話し方を変えることも
調理の専門学校卒業後、京懐石「四季亭」、京料理「さつき」を経て、東京調理製菓専門学校に日本料理の講師として着任。自身の学生時代はクラスメートの家に週に何度も集まり、みんなで料理・試食をしてお互いの技術を高め合ったという。料理業界に携わって20年以上になるベテランでありながら「いまだにこの職業は面白い、楽しいと感じています」。
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