旅行会社に40年以上、勤めてきました。国内外の法人営業をする中で感じたのは、「旅行会社の仕事は応用が利く」ということです。旅行イベントの企画から営業活動、そして添乗。その一連の業務を通じて、企画力、提案力、コミュニケーション力、そしてトラブル時の対応力などが身につきました。これは旅行業界に限らず、どの業界でも必要とされる力です。またその後、取締役や社長といった役職を経験するのですが、その立場では航空・鉄道・ホテルなどの協力会社や地方自治体との関係構築が重要な役割となります。そこで各種人脈ができたこと、そして国家戦略でもある地方活性に深く関われたこともよい学びとなりました。その経験を活かし今後は観光業界の人材育成に力を注ぐと同時に、学生たちに社会で通用する力を身につけさせたいと思っています。
授業では観光ビジネスの科目を幅広く担当していますが、それらの授業を通じて伝えたいのは「観光業の知識が役立つのは、旅行会社やホテル、航空業界だけではない」ということです。例えば地域の観光業界でも旅行業法の知識や関連の資格が必要とされますし、地方自治体に就職して地域活性化のために旅行業の知識やイベント企画・運営能力を役立てることもできます。またゼミでは、一般常識やマナー、コンプライアンスの重要性など社会に出て必要とされる知識全般を教えています。将来の選択肢を広げ、社会人の基礎が身につく授業です。
旅は元気と活力を生みます。そのお手伝いができる観光業は、お客様と旅の喜びと感動を共有できる、自分の心も豊かにしてくれる仕事です。そんな素晴らしい仕事を、将来の選択肢の一つにしてみませんか?
研究テーマ/観光産業における地方創生・地域誘客事業(観光資源の発掘~販売~観光消費の拡大)、旅行会社におけるM・I・C・Eビジネス、観光産業とSDGs(サスティナブルツーリズム)
経歴/近畿日本ツーリスト株式会社(※現KNT-CTホールディングス株式会社)にて中央法人旅行支店長、株式会社近畿日本ツーリスト神奈川社長、KNT-CTホールディングス取締役国内旅行部長などを歴任後、現職