日本近世における藩政史や地域史などに関心があり研究を行っています。私の研究フィールドとしている会津藩についても、藩内で様々な制度や政策を展開して、藩政の維持に努めていました。時には危機的状況に陥った際に、それを打開するための政策を考え、財政や藩政の回復を行っています。幕末期における、財政窮乏をいかにして乗り切るかということで、様々な対応が求められていたなか、特産品に目を向け、経済や殖産興業を推し進めたり、人材育成のために藩校を整備して、藩士やその子弟の教育に力をいれたりと、その時々の情勢や、大名の考えによって少しずつ個性が見られます。近年、それぞれの地域の個性が、地域活性化や町おこしなどで取り上げられることがあると思いますが、近世にとても似ていると感じるところがあります。
歴史的に価値のある資料の整理や取り扱い方、クリーニングの方法など、実践的な学びの中で経験していく
佐藤先生の授業では、近世期の地域資料を主に読み解いています。活字化された史料や、「くずし字」の読解を通して、その地域で起こった様々な出来事や生活の様子などについて考えたり、実際にフィールドワークに出かけたりなどもしています。「書いてある言葉や人について調べることで、具体的な歴史が見えてくるのが古文書解読の面白さ。実際には会えない昔の人と対話している感覚になれますよ」と佐藤先生。地域創成学科では学芸員資格課程もあるので、ぜひ「くずし字」にチャレンジしてその魅力に触れてみてください。
急いで書かれていたり丁寧に書かれていたり、くずし字の書き方を見るだけでもイメージできることがあります
生活の中で昔の名残を感じることってありませんか。例えば名産品や特産品と呼ばれるものは江戸時代に確立されていることも多いんです。歴史というフィルターで改めて地域を見ると、きっと新しい魅力に出会えますよ。
地域の歴史を「くずし字」で書かれた史料などから読み取り、多面的に捉えなおす作業を行っています
略歴:中央大学大学院文学研究科日本史学専攻博士後期課程単位取得退学。修士(史学)。国文学研究資料館研究部リサーチング・アシスタント、千葉県文書館県史・古文書課嘱託職員などを経て、2016年から現職。学芸員資格を活かして、郡山開成学園生活文化博物館の学芸員も兼務。著書に『葛尾村三匹獅子舞』(共著)など。
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