舞台衣装家として、これまでさまざまな衣装を手掛けてきました。特にファンタジー作品では独創的な衣装が求められるため、出演者一人ひとりの衣装をゼロからデザインし、色や素材を選び、パターン(型紙)におこして制作します。衣装単体ではなく、セットや照明も含めてどう魅せるか、演出家や脚本家がイメージする世界観を共に創り上げるおもしろさがありますね。重要なのは、役者の動きをパターンに落とし込むことです。例えば手をあげた時に美しく見えるか、舞台での動きを計算しながらゆとりを持たせることが大切。服飾造形学科では、服の構造や人間の日常動作を学びながら、平面のデザイン画から立体的にパターンを作る「立体裁断」の技術を学びます。イメージをカタチにする力、そして体を美しく見せる服を作る技術を身につけてほしいと思います。
織田先生の研究室では学生一人ひとりが自分の表現したい世界観の衣装制作に取り組みます。スカートを作るにしても、構造、パターン展開、縫製などのアプローチはさまざま。学生達はこれまで学んだ技術と発想力を駆使しながら試行錯誤します。また、服飾専門学校「AICPアカデミー・アンテルナショナル・ド・クープ・ド・パリ(AICP)」での海外服飾学研修もあり、本場フランスで、コラージュ(デザイン発想)やムーラージュ(立体裁断)の授業を受けることができます。現地の美術や建築などに触れることで、豊かな発想力も磨いていきます。
服を作ったことがなくても大丈夫!好きなアイドルの衣装はどんな風に作られているのか、ハイブランドの服のシルエットはなぜ美しいのか…そんな好奇心や興味を和洋女子大学の服飾造形学科で掘り下げてみませんか?
専門:舞台衣装、パターン設計
武庫川女子大学生活環境学部生活環境学科卒業。エスモード・ジャポン大阪校総合科卒業。文化学園大学大学院生活環境学研究科被服学専攻博士前期課程修了。アパレル企業でのレディス・メンズパタンナーを経て、衣装家として活動。舞台衣装のデザイン・制作・コーディネイトを中心に手掛ける。国際服飾学会幹事、NPO法人ユニバーサルファッション協会理事ほか。