専門とする分野は高齢者看護領域で、終末期看護や認知症ケア、ケアマネジメントを専門に「最期まで人間らしく、尊厳をもって人生を全うすること」を支えるための研究を追究しています。現在の研究の中心は高齢者施設等で起きている介護事故(有害事象)に関する分析。このほか、認知症患者とその家族介護者に関する裁判例の内容分析、終末期における意思決定支援、音楽療法の効果に関する研究、高齢者への潜在的な年齢差別(エイジズム)に関する実態調査など、高齢者のQOL(生活の質)向上や、安全なケアの実現に向けた研究など、幅広く取り組んでいます。その原動力となるものは、身体のみならず心のケアを必要とする方々に対して“自分にできることがある”という想い。すべての人の「しあわせ」をめざして、日々取り組んでいます。
研究の起点は当事者との関わりや時事問題に対する強い関心。現場における課題に常にアンテナを張っています
看護学の基盤となる、人と、人の生活を深く理解することをめざす「well-being実習」はユニークな授業の一つ。企業や市民センターなど地域社会の様々な現場に赴き、多様な価値観や生活背景に触れることで、生活者としての「well-being(心身の健康や生きがい、しあわせ)」を総合的に捉え、看護実践の基礎力を養います。先生が授業で特に重視しているのは、アクティブラーニングによる双方向性。グループワークなどを通して様々な考え方を知り、他者を尊重する心を養います。また最新の教育機器を活用し臨床推論スキルの向上もめざします。
「個性を“自分だけの看護”に繋げてほしい」と先生。他者との違いを知ることが自己理解にも繋がります
看護師は健康や命に関する専門知識をもって、人がよりよく生きるための支援者。患者さんやご家族の悩みに寄り添う存在でもあります。誰かの役に立ちたいあなたに、きっと大きなやりがいと可能性を与えてくれますよ。
「個性を大切に。自身の興味や関心を理解し“好き”に対してひたむきに追求する姿勢をもってほしい」と先生
専門分野/高齢者看護学
略歴/急性期病院にて15年間にわたり看護師として勤める。さらなる専門性を求め、大学にて終末期看護や高齢者看護の教育や研究に携わりながら現在に至る。慶應義塾大学大学院 健康マネジメント研究科看護学専攻博士後期課程を修了。博士(看護学)。アロマテラピーインストラクター(AEAJ)&アロマテラピスト(AEAJ、ICAA)。ELNEC-Jコアカリキュラム指導者(日本緩和医療学会)等の資格を所持。講師。
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