「一般的に言えば方程式は左辺と右辺が等しく、「解」は概ね数値として表せます。しかし、時間や空間に対する連続的な変化を記述する微分方程式の「解」は数値ではなく関数となり、「解」があることはわかっていても、それを表現する術がないという不思議な世界です。ただ「解」の存在が証明できれば、sinやcosと同じような関数として市民権を与えることができます。sin、cosに代表される三角関数は回転や振動などの運動を記述するために不可欠な関数ですが、微分方程式には、それに匹敵する未知なる関数が潜んでいる可能性が大きく、その期待感は私にとって大きなモチベーションになっています。情報理論や物理学、天気予報などの分野への応用も増えてきていますが、私自身は数学という学問領域の広がりに貢献したいという思いで取り組んでいます。」
一般化三角関数のパラメータを変化させて描ける立体図形。デザインの分野ではスクワークルと呼ばれています
1年次には学生が各研究室に分散して、数学のさまざまな分野の入門的な内容を学ぶ「基礎数理セミナー」があり、3年次からは本格的に研究室に所属して専門性を高めていくことになる。竹内先生のゼミでは数学書の輪講が定番となっており、担当部分を予習してきた学生の発表と随時行われる質疑応答を通して、数学書の読み方、数学の学び方を修得していく。「指導する上で心掛けているのは、些細なことでもいいので、まだ専門書に書かれていない何かを自分で発見したいという学生の志を大事に育てることです」と竹内先生は語る。
研究会において他大学の学生に対して研究成果を発表。学問の発展に貢献できたことが大きな自信になっていく
「朝は定義を学び、昼は定理を予想し、夜はその証明を考える…そんな毎日を過ごしたい人は、ぜひ入学してください。数学を学ぶことで修得する抽象的かつ論理的な思考力は実社会の幅広い分野で役立つことでしょう。」
「数学の問題を解くだけでなく自分で作問することも大事。それが数学に対する理解を深めることになります」
専門分野:解析学、非線形微分方程式
1995年、早稲田大学教育学部理学科数学専修卒業。2000年、同大学院理工学研究科数理科学専攻修了、博士(理学)。1999年、日本学術振興会特別研究員(DC2、PD)。2000年、学習院大学理学部助手。2003年、工学院大学工学部講師。2007年、同准教授。2011年、芝浦工業大学システム理工学部准教授、2016年、同教授。
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