「アニメツーリズム」(≒アニメ聖地巡礼)に焦点をあて、コンテンツが「地域」と結びついた時にどのような効果が生まれるのかを研究しています。これまで、関東地方の代表的な「アニメ聖地」について調査を行ってきました。また、県内の事例では、白石市で開催されている東北応援キャラクター・東北ずん子のスタンプラリーに着目しています。これはまち歩きをしてキャラクターのスタンプを集めるとグッズがもらえるというもので、県内外から多くの方が参加されており、スタンプラリーを通して食や文化に触れ、白石市のファンになったという方も増えています。地域側でも「地域活性化につながる」と有志が意欲的に取り組んでいます。このような成功事例の調査を今後も進め、より多くの地域に波及していければと考えています。
地域産業、アニメツーリズムなど幅広いテーマを扱う大谷ゼミでは、学生たちの研究テーマもアニメやアイドルなどバラエティに富んでいます。「好きなものにかける熱量には目を見張るものがあります。それを地域社会に活かすことができれば活性化にも繋がりますよ」と大谷教授。学びの手法はフィールドワークとデスクワーク(文献調査など)の往復を重視。自分たちの「推せる」コンテンツを学術的な視点から研究・調査することで、今まで気づかなかった魅力を発見し、地域活性へ繋がる新しいアプローチを模索します。
コンテンツの持つ力を多角的に学んでいくことで、自分の「推し」や「好きなモノ・コト」について地域や社会との関係の中で捉えられるようになります。研究を通じてあなたの「好き」を究めてみませんか。
専門分野:商学(地域産業論)
略歴:宮城県出身。慶應義塾大学環境情報学部卒。東北大学大学院農学研究科博士前期課程修了。博士(経営学)。宇都宮大学助手・助教、愛媛大学准教授を経て、2020年から現職。著書に『産地組織のマネジメント―「コミュニティ」と「リーダー」が創り出す新たな地域農業』 、『コンテンツが拓く地域の可能性―コンテンツ製作者・地域社会・ファンの三方良しをかなえるアニメ聖地巡礼』(共著)など。