現場では進捗を共有し安全面もしっかり心がける
林業は、春に苗木を植え付け、丁寧に育て上げて森林を作り、育った木を採って木材を生産する、地域の森づくりに貢献できるとてもやりがいのある仕事です。1年を通して作業の流れは決まっていますが、自然の中で働くので環境や天候などに左右される奥深さが魅力。特に広大なエリアでの苗木の植え付けや、育林のための草刈りなどは、時間も体力も使う大変な作業です。最初は植える間隔やスピードに戸惑いましたが、先輩のやり方などを参考にして、正確さやスピードがアップしたときに自身の成長を感じます。仲間で協力し合って担当の現場を終わらせた達成感が、この仕事のモチベーションになっています。
学生時代は、道内のさまざまな地域の森林を見に行きました。地域によって、気候はもちろん山の傾斜などに特徴があったり、同じ種類の樹木でも成長の仕方や木の強さが違うことを学べたことで、より一層「森づくり」に興味を持つことができました。また、実習で道具の取り扱い方や作業時の心がけなど、安全意識を高める授業が充実していたことが実際の仕事の現場でも役立っています。特に林業には欠かせないチェーンソー作業に関しては、扱い方から姿勢、立ち位置など伐倒作業を細かく学べたことが身になりました。業界に繋がりのある先生がいるので、インターンから就職までとてもお世話になったことも感謝しています。
枯れないよう仮植した苗木を回収する作業
学生時代にインターンシップでお世話になったことがきっかけでこの会社に就職しましたが、いちばんの魅力は雰囲気の良さでした。とにかく明るくてエネルギッシュな方が多くて、私もこの1年で現場の雰囲気に染まって、明るく活発になってきた実感があります(笑)。今年は2年目なので、技術や知識をさらに磨いていくのはもちろん、現場での情報共有や進捗の報告など、コミュニケーションや意思の伝達の仕方などを向上させていくのが目標です。その日やるべき作業や段取りなどをしっかりと把握して進められるようになって、自分にもいろいろと仕事を任せてもらえるような存在に成長していきたいです。
苗木はロープに沿って等間隔で植え付けていく
佐野産業株式会社勤務/林業・木材産業学科 卒/2024年卒/中学時代は野球、高校時代は山岳部で登山をするなど、体を動かす事と自然が好きだからこそ、林業に魅力を感じ、専門的に学ぶことを決意。帯広農業高校で林業コースを選択し、さらに知識を深めるために北海道立北の森づくり専門学院に入学。インターンとしてお世話になった現在の職場に就職を果たした。自然の中で働くことの楽しさと、地域の森づくりに直接貢献している高揚感で毎日が充実しているそう。週末は地元の音更町に帰って、学生時代の同期と会うことも。同じ林業の現場で働いている友人と仕事の話をすることで刺激をもらっている。
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