アパレル企業からデザインの仕事をいただくほかに、クラウドファンディングやSNSで出資を募り、商品制作や企画を形にしたりしています。企画のなかには、書籍の制作出版、映画制作、イベント企画など、従来のグラフィックデザインの壁を壊すような取り組みも含まれており、そのように自分の作りたいものを自由に制作できるのは、フリーランスの立場ならでは。また、仕事内容や勤務形態を好きに決められるのもフリーランスの利点ですが、常に自分自身と戦い、仕事を切り拓く粘り強さも必要。制作した商品を受け取った方からお礼の声をいただけたり、リピート購入してもらえたときは、苦労して高い山に登ったときのような達成感を味わえます。
講師全員がプロのクリエイターであることに魅力を感じ、バンタンで学びました。最先端のデザインの現場で働いている方から直接指導していただいたおかげで、そこで学んだ技術と知識はすべて今の仕事に活かされています。バンタン在学中は学んでいることをすべて吸収する為に、復習や反復学習に力を入れていました。例えば、家に帰ってから授業で制作したものと同じものをもう一度作ったり、先生が話していた事柄や作品を、実際に調べたり観に行ったりしました。それに、学生同士とても仲が良く、一緒に徹夜で課題を制作する一方で、学内プレゼンでは良きライバルになるときも。バンタンでは今も関係が続く大切な仲間と出会うことができました。
雑誌・パンフといった紙媒体から、webなどのデジタル媒体へと、デザイン分野で扱う媒体が変化してきています。そのため、今まで以上に多くの知識と技術が必要になりますし、新しい変化をキャッチするには、生活の中で常にアンテナを張り巡らせていくことが必要に。また、仕事の場を増やし、新しく開拓するために、交友関係を広げていくことも大切です。学生のみなさんには、課題のテーマの裏をかくようなことを考えず、素直に思ったものを制作するように勧めます。私自身、自我を大切にし過ぎる余り作品として昇華できず、ポートフォリオの質を下げてしまい、就活のときに苦労しました。みなさんには、このような思いはして欲しくないですね。
グラフィックデザイナー(フリーランス)/デザイン学部 卒/2013年卒/静岡県出身。中学生の頃からグラフィックデザインに興味をもっていたという鈴木さん。「モノづくり、とくに新しい何かを発見することに興味がありました」と語る。バンタン卒業後は、教育・サービス事業を手掛けるデザインの専門スクールに入社。その後、フリーランスのグラフィックデザイナーに転身し、現在に至る。