
薪窯の火は生き物。安定するまで2時間近くかかります
グループ直営9店舗目となる、淡路島に完成した新店舗を責任者として任されています。敷地内にオリーブ農園やグランピング施設がある自然豊かな場所で、薪窯で焼くピッツァがメインです。400度にもなる薪窯に生地を入れ、焼きあがりまでは1分ほど。生地を均等に手で伸ばす、窯の温度調整をするなど、技術も必要です。朝は薪窯に火を入れるところから始まり、掃除や仕込み、調理、接客、片付けなど、あらゆる業務を一人で行います。淡路島産の素材にこだわり、野菜は農園の畑、魚介は近隣の漁港で直接仕入れ。生産者さんとコミュニケーションを取るのは、貴重な体験です。経営面も試行錯誤しながら、良い店にしたいと日々格闘しています。
卒業後の現場を見据え、実践的に学べる学校を探していました。オープンキャンパスで先生方の熱量に共感し、DAICHOに決めました。就職後、現場に一番近い学びだったと感じたのは、学生や教職員全員のランチをつくるバンケットトレーニング(大量調理)。提供する時間から逆算し、作業工程を割り振っていくチームでの動きは、今の仕事に活かされていると感じます。オープンキャンパスを運営するサークル「サンティエ」にも参加しました。今の仕事はアルバイトの方に教える機会も多く、学生時代にたくさんの高校生に教える経験を持てたことは、成長につながったと思います。サークルの仲間たちとは、今も交流が続いているのも心強いです。

敷地内の農園で採れた野菜を彩りよく調理します
フレンチを学びたいとリュミエールグループに就職。今のお店に異動する前は、大阪市内の美術館の中にある店舗に勤務していました。128席もある大きなお店で、今とはいろいろな面で違いがありました。2年目に任命されたのがサービス主任で、調理ではなく接客をメインに担当するように。アルバイトの方を統率しながら、直接お客様とやり取りし、調理場との間をつなぐ経験は、仕事の幅を大きく広げてくれたと思います。両方の経験があったからこそ、一人で動く新店舗を任せてもらえたとシェフからも聞き、嬉しく思いました。料理や経営でわからないことがあれば、シェフや先輩にすぐに質問できる環境は、本当にありがたいです。

唐渡シェフからは料理も経営も教わっています

株式会社ケイクール〈ビストロカラト Virgin Valley淡路島〉 勤務/調理総合本科 卒/2021年卒/小学校教員をめざして浪人中、自分と向き合う時間をじっくり取った結果、料理人を志すことに決めたというSさん。「何かをつくること、中でも料理が好きなことに気づき、そこから学校探しを始めました」。DAICHOでフレンチの面白さに目覚め、大阪・心斎橋にある名店「リュミエール」を経営するオーナーシェフ・唐渡氏のもとへ。ピッツァづくりの修業をして、現在の店舗オープンに臨んだ。「いつかフレンチの小さなお店を持ちたい」と語るSさん。運営全体に責任を持つ経験は、将来の夢を引き寄せてくれるだろう。
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