総合医療を柱としており、多職種による連携やカンファレンス(会議)が現場で活発に行われている北里大学病院。そのGICUで、患者と向き合う片山さんに「学校の学びがどう生きているか」をうかがいました。
4年間を通じた多職種連携の授業で、その大切さを身を持って学びました。他職種の専門性を把握しておくことで、患者や機器の異変を察知した際には最適な部署や職種に相談・報告することができ、現場での迅速な判断に繋がっています。また、職場に入って実感したのは先生方の教えが臨床に直結していたこと。例えばアセスメント(病状や問題への解釈)一つをとっても、この病院でメインとなるものを教わっており、即活用できました。
ICU配属を目指したきっかけが、病院の見学実習でした。短期間でしたが、集中治療に求められる看護を学ぼうと強く意識して臨みました。ICUには重篤な患者が多いため、看護師としてより高度な知識と専門性を求められることを実感。そこにやりがいを感じ、私もICUという治療の最前線で患者を支えたいという思いを抱きました。そのモチベーションのおかげで、残りの学生生活や国家試験も懸命に乗り越えられました。
ICU看護師になって実感したのは高度な知識や技術はもちろん、患者自身を見て気づく力の大切さ。モニターや治療経過だけにとらわれず、患者の立場に立つことが重要となります。現在は、医療チームと相談しながら患者の想いに応えたいという思いで看護を実践しています。今後も五感を駆使して患者の出すサインを見逃さず、患者自身が持つ生命力や家族のサポート体制を十分に引き出せるような看護師を目指したいです。