日本で一番大きな劇団の演出を受けたい、という想いで劇団四季の門を叩きました。最も印象に残っている作品は『この命誰のもの』で、プロの世界で初めて主人公を演じさせていただいた作品です。憧れていた浅利慶太先生に直接演出していただき、毎日がとても刺激的でした。先生に教わった「シンプル」なお芝居は、どの現場でも通じるものだと感じています。私が心掛けているのは、いただいた台本を何度も読んで作品を理解すること。そして自分の演技だけでなく総合芸術としての「作品」をお客様にお届けすることです。コロナ禍で舞台の素晴らしさを改めて実感し、より多くの人に舞台の魅力に触れていただきたいと思っています。
もともと人前に立つことが好きでした。実は最初はお笑い芸人になりたかったんです。でも俳優を目指している友人に頼まれて専門学校を探すのを手伝っているうちに、自分も興味を持ち出しました。最も惹かれたのが、この学校のホームページ。テレビや映画で活躍されている俳優さんたちに憧れはあったので、俳優の勉強ができる学校があると知って、その友人より熱くなっていたのを覚えています。卒業後は劇団四季に入団することができ、数年活動した後に退団し、現在は劇団四季の仲間と立ち上げた「一茶企画」で、オリジナルミュージカルの上演を中心にさまざまな活動をしています。
東京俳優・映画&放送専門学校は、実践的に学べることがとても良かった。特に舞台というものに触れる機会が得られたことは、私に大きな影響を与えてくれました。入学当時は「映画俳優になりたい」と思っていたのです。学校に入って初めて劇団四季の『美女と野獣』を鑑賞し、舞台の素晴らしさに衝撃を受けました。学校公演でも舞台を作り上げ、毎年2作品の公演に出演させていただき、すっかり舞台の虜になりました。夜遅くまで仲間と作品について語り合ったのは宝物のような体験です。先生もつきっきりで指導してくださり、日に日に仲間のスキルが向上するのを目の当たりにして、自分も負けられないと奮闘したのを覚えています。
一茶企画所属/映画俳優科/2014年卒業/熊本県出身。地元の高校を卒業後、東京俳優・映画&放送専門学校に進学。「カリキュラムはもちろん、学生たちが自由に作品作りができる環境に魅力を感じて選びました」。卒業後、劇団四季に入団。『ユタと不思議な仲間たち』『李香蘭』など、数多くの作品で重要な役を演じる。退団後、劇団四季出身の仲間と芸術企画団体「一茶企画」を立ち上げ、副代表を務める。ミュージカルを中心とした舞台の他、ラジオパーソナリティーなど、幅広く活動している。