専門学校を今年卒業し、平日は勤務先クリニックに併設の発達支援センターで2・3歳児クラスの担任を務め、土曜日はクリニックで個別リハビリテーションに従事しています。仕事の一番の魅力は、自分が関わることで子どもたちの「できること」が日々少しずつ増えていくこと。その成長に立ち会えることです。また、保護者の方が「お家ではできないけれど、ここではできた!」などと、喜ばれている様子を見た時に大きなやりがいを感じます。支援センターでは、保育士や臨床心理士など、さまざまな職種の方々と一緒に働いています。同じお子さんに対しても、違った視点から療育方法のアイディアを出しあうことができるので、いつも刺激を受けています。
私の妹には障がいがあり、子どものころから専門施設に通って支援を受けていました。私も付いていくことが多く、そこで初めて「作業療法士」という職業に出会いました。妹を担当してくださった先生は、子どもたちが楽しみながらリハビリできるよう工夫を凝らされていました。たとえばフォークやスプーンの使い方の訓練では、妹専用の道具を作ってくださるなど、本当に、一人ひとりに向きあっておられたのが印象的でした。そうして一人でできることが徐々に増えていく妹の成長を身近に感じ、私も「いつか、人の役に立つ仕事がしたい」と強い思いを持つようになりました。高校生になってからは「作業療法士」一本に心を決めて勉強に取り組みました。
徳島医療福祉専門学校の学びは、実習の豊富さが特徴だと思います。社会に出てから現場で必要となるスキルをしっかり身につけられる実感があり、十分な時間が確保されている分、得られる知識の幅が広いこともポイント。そして、学生一人ひとりに対する先生方の「熱量」がすごい!本当に親身になって寄り添ってくださり、個人の苦手分野や性格などをきちんと把握して、それぞれにあわせて指導方法まで変えてくださっていました。また目上の方に対する言葉遣いや礼儀作法を教育していただき、「社会人」としての基礎も学べました。親しみやすく、時には冗談さえ言いあえる先生に囲まれて、楽しみながら学べる環境だったことがありがたかったです。
末広ひなたクリニック 勤務/作業療法学科 卒/2021年 卒/「私が提供する作業療法を、子どもたちが楽しみながら取り組んでくれること、そして自分自身も一緒に楽しむことを大切にしています」と話す大喜さん。楽しい作業療法を通して、子どもたちが達成感を味わい、小さな成功体験を積み重ねることで、大きな自信につなげたい」という想いがあるそう。目指しているのは、一人ひとりに寄り添った支援。そのためには幅広い知識や経験も求められ、難しい職業ではあるものの「人と関わり、その温かみを感じられる仕事」だそう。今後も「子どもたちの特性や環境にあわせた支援方法が提供できるよう、努力を続けていきたい」と意気込みを語ってくれました。