現在は、入院のレセプト管理を主に担当しています。新規に入院した患者様や継続して入院されている患者様、救急で業務時間外に入院された患者様の伝票、それと電子カルテや手術伝票の内容を確認し、システムに入力していきます。患者様にお送りする請求書の作成も行います。私が入力した内容が審査機関に点検され、診療報酬の支払いが決まるので、病院の経営に直結する責任ある仕事です。医療事務の仕事にはデスクワークのイメージがあるかもしれませんが、専門知識のある医師や看護師に教えを請う場面は多いですし、請求の入力にあたり不明瞭なことがあれば担当した医師への確認が必要ですから、じつはコミュニケーションが大事な仕事です。
進路選択にあたり、大学への進学を希望していました。その上でどの分野に進むか考えた時、一般的な学部で幅広く学ぶよりも、何か専門的に学んだほうが人材として貴重ではないかと考え、医療従事者である姉の影響もあり、医療系の大学である新潟医療福祉大学に進学することにしました。医療情報管理学科では医療事務のキャリアに有利になる資格取得が目指せるだけでなく、IT系の科目も選択できるので卒業生の少なくない割合が一般企業に就職します。入学後にある程度授業を受けてから、改めて進路を考える時間があることが魅力で、この学科に進学しました。その上で、資格を活かして働ける医療事務の進路を選ぶことにしました。
入学当初は医療事務系、IT系の2系統の授業を履修しました。自分にとっては医療事務の勉強のほうが興味をもって学べる感覚があったので、私は最終的に医療事務系の資格を取得していく履修方法に移行しました。一方で実際の仕事ではエクセルの関数を組むような場面もあるので、高校までパソコンに触れてこなかった私にとっては、IT系の勉強もできてよかったです。卒業研究では特定の疾病に処方する医薬品の比較をテーマにして、「統計の取り方は合っているだろうか?」など自分が行っていることをチェックし、第三者的に見る目を養うこともできました。職場でも、以前からのルーチンワークに改善の余地がないかなどを考える際に役立っています。
新潟大学医歯学総合病院 勤務/医療経営管理学部 医療情報管理学科 卒/2019年卒/「連携基礎ゼミでは、リハビリテーション職や社会福祉士など、他の医療専門職を目指す学生と関わることができ、人とのつき合い方の勉強にもなりました」と話す三五さん。医療事務の道に進まなければ、「美術や建築、動画などの “ものをつくる” 仕事にも興味がありました」と語る。休日はゆっくりコーヒーを淹れているほか、フットサルを楽しむ活動的な一面も。