地元で評判が良く、私も時々買いに行っていた憧れのお店に就職しました。オーナー夫妻が親身になってご指導くださり、現在は焼き菓子全般を任されるようになりました。パティシエの仕事の魅力は少しの工夫で見た目も味もガラッと変わること。すぐに結果が出ないことも多いのですが、試行錯誤を繰り返して自分の思っていた味にたどり着けた時は「やった!」とうれしくなります。そして、その商品を買ってくださったお客様が次回来店された時、笑顔で「この前のお菓子美味しかったよ!」と言ってくださると、「この仕事を選んで本当に良かった!」と心から思います。
小さい頃からお菓子を作ることが好きでしたし、お菓子を食べた家族や友だちが喜んでくれた経験があったからです。お菓子を作ることがまさか仕事になるとは思っていなかった時期もありましたが、パティシエという職業があることを知り、「将来はパティシエになりたい!」と本格的に考えるようになりました。現在は大好きな仕事に就くことができていて夢のようです。思うような味を出せない時もありますが、「夢を実現できたんだ!」と考えて頑張っています。
名古屋調理師専門学校では、製菓だけでなく、和食、中華、フランス料理、イタリア料理などについても学びます。私は料理について知った上で製菓を深く学び、両方の知識を身につけたパティシエになりたかったので、名調への進学を志望しました。さまざまなジャンルの料理は使う食材や調理方法が違うのはもちろん、演出の仕方なども異なるため、調理実習では毎回「どんなことをするのだろう」とワクワクしながら取り組んだことをよく覚えています。学校で学んだ知識はもちろんパティシエの仕事で役立っています。プロとして働いた経験を持つ先生方から調理師やパティシエの最前線について聞けたのも良かったです。
就職したばかりの頃は不安もありましたが、オーナーの奥様が名調の卒業生なので共通の話題が多く、とても心強かったのを覚えています。奥様のように私もお店の後輩にあたたかく接して、技術はもちろん、パティシエとしての心構えのようなものも教えられるようになりたいと考えています。もちろん、お客様をさらに笑顔にできるようなスイーツを作るのも目標。特にケーキや焼き菓子は演出も重要なので、イタリア料理やフランス料理のような華やかさ、和食や中華のような洗練された美しさを参考に、見た目でも楽しんでいただけるスイーツ作りにさらに励みたいです。
ガトー・ラヴィ勤務/調理師本科/2010年卒/美味しいことはもちろん、「音羽米」の米粉など、地元の食材を使うことにもこだわる愛知県豊川市の「Gateau RAVI」(ガトー・ラヴィ)にてパティシエとして活躍中。オーナー夫妻の教えのもと、治部さんも一つひとつ丹精込めてスイーツを作っている。