診療放射線技師としてレントゲン撮影、CT、MRI、核医学検査、血管造影検査といった検査業務を担当しています。当院は二次救急指定病院であり、急に麻痺が起きた、ろれつが回らなくなったといった症状で搬送されてくる患者様もいらっしゃいます。このような症状の患者様を撮影する場合、MRIを使うことが多いのですが、MRIは診療放射線技師の知識や技量で画像の仕上がりが異なってきます。どのように撮れば、医師の診断に役立てる患部の見やすい画像になるかなどを考えながら働いています。日々、病気や機器の勉強が欠かせませんが、医師から「診断に役立つ画像をありがとう」と言われると、とても嬉しく、もっと頑張ろうという気持ちになります。
中学生のとき、叔母が乳がんになったのをきっかけに、母も毎年乳がん検診を受けるようになり、母に付き添って検査病院に行っていました。そこで母は「胸部撮影のとき、技師さんが女性だと安心する」ということを言っていたのです。そこで「診療放射線技師」という仕事を知りました。調べると、体に傷を付けずに患部を撮影し、医師の診断を支える仕事ということがわかり、縁の下の力持ちのような立場が自分に合っていると感じました。次第に絶対に診療放射線技師になりたいと思うようになり、高校卒業後、学費を貯めるため1年間働いた後、医薬に入学しました。道内で唯一の3年制なので、1年のブランクを埋められると思ったのが選んだ理由です。
診療放射線技師国家試験は年に1回、3年次の2月に行われます。確実に合格したいと思い、診療放射線技師国家試験よりも難易度が高い「第1種放射線取扱主任者<国>」試験を2年次に受けました。試験に向けて日々勉強し、試験日が迫ってくると学校を夜遅くまで開放してくださったので、わからないことがあればすぐ先生のところへ行き、質問していました。そのような環境が整っていることと、先生方の熱意あるサポート、さらに同じ目標を持った仲間の存在もあったからこそ、最後まで勉強を続けられたと思います。おかげで、第1種放射線取扱主任者<国>、診療放射線技師<国>ともに合格。このときの勉強癖が現在の「病気や機器の勉強」に活かされています。
社会医療法人柏葉会 柏葉脳神経外科病院 診療技術部 放射線科 勤務/診療放射線学科 診療放射線技師専攻 卒/2022年卒/同病院初の女性診療放射線技師として採用された石田さん。休日は、CTやMRIの勉強会に参加し、さらなる知識習得・スキルアップに励んでいる。将来「磁気共鳴専門技術者(MR専門技術者)」を取得するのが目標。職場にはMR専門技術者をはじめ、さまざまなライセンスを持つ先輩たちがいるため、先輩たちに追いつこうと良い刺激を受けているようだ。趣味はお菓子づくり。特にティラミスが評判で、学生時代は友人たちから誕生日プレゼントにとおねだりされたほど。