スポーツデータアナリストとして、高校や大学の野球部、社会人チームなどからの依頼を受ける古田さん。アナリストとスポーツトレーナーの学びが今の仕事にどう役立ったのかを伺いました。
授業では、現場で使われている機材やソフトなどを使用するので実践力が身に付きました。特に仕事で活きていると感じるのは、身体のしくみや機能、トレーニング方法などの基本的な知識です。また、企業との連携の実習では、社会人チームへお邪魔してスポーツデータアナリストの仕事のお手伝いをさせていただきました。初めての本格的なチームとの関わりで、質の高い練習や選手のみなさんの雰囲気に圧倒された貴重な経験でした。
授業で学ぶデータ収集や分析の仕方は基礎にすぎず、そのデータをどう活用していくかはアナリストのセンス次第だと思っています。膨大なデータの中から重要な部分を取捨選択できる能力は、知識というよりも感覚的なものに近く、私がそういった感覚を身に付けられたのは、学生時代の読書のおかげだと思っています。本は伝えたいことが簡潔にまとまっているので、読書量をこなすことで重要なポイントを読み取る感覚を養いました。
データ収集・分析からフィードバックまで行い、結果的にチームを勝利に導くのが私の仕事。大切なのはデータをどう活用し、チームに対して適切なアドバイスをしていくかです。特に、あまり表に出ないトラッキングデータを取り扱うので、選手とのコミュニケーションを通じて伝えていくことが重要です。学生時代の多くの授業で「データをどのように言語化すれば伝わるのか」を学ぶことができたことは仕事にも活きています。