歌や楽器の音を録音し、各パートの音量や音質を調整する“ミックス”によって、CDなどの音源をつくるのがレコーディングエンジニアの仕事です。楽曲を聴いたときの第一印象や雰囲気をつくっていく役割といえばわかりやすいかもしれません。ジャンルや作品ごとに音作りのテーマが違うから、そこは面白いですよ。J-POPなら歌の魅力、映画音楽なら映像を邪魔せずにいかにいい音楽に仕上げるか、アニソンならキラキラ感というように、飽きずに仕事を楽しめています。
もともと山下達郎さんと大瀧詠一さんがすごく好きだったのですが、CDを聴いているうちに「音の雰囲気が似ているな」と思って。調べてみると、どちらも吉田保さんという方がレコーディングを手がけていると知り、そこから興味を持ちました。東放学園を選んだのも、当時、吉田さんが特別講座などで来校されることがあると知ったからです。
どの授業も楽しかったおかげで、2年間は勉強していた記憶しかないです(笑)。放課後も土日も学校が開いていれば機材を触ったり、ノートをまとめたりという毎日でした。みなさんも、興味のあることを仕事にできるチャンスがあるなら、挑戦してみてもいいんじゃないかと思います。
フリーランス/音響技術科/2014年卒/ゆず『Long time no see』(アルバム:ゆず『SEES』収録楽曲)、Liella!『始まりは君の空』、『キャラクター』オリジナル・サウンドトラックなどJ-POP作品のほか、細田守監督のアニメーション映画『竜とそばかすの姫』のオリジナル・サウンドトラックも手掛ける涌井さん。「岩崎太整さんらトップクリエイターによる多種多様なサウンドが詰まっており、音楽的評価もめちゃめちゃ高い1枚です!」と胸を張る。