ホテル最上階にある41階のバーラウンジで働いています。窓の外に広がる東京の夜景とモダンなインテリアがラグジュアリーな空間で、大使館が多い立地から、海外のお客様も多くいらっしゃいます。ホテルのバーは、お客様と一歩踏み込んだお話ができる特別な場所。長年の常連様も多く、ホテルの歴史を教えていただけることもよくあります。お酒の世界は本当に奥が深く、同じレシピでも作る人によって微妙に味が変わるんです。日々腕を磨くなか、私が作ったカクテルをおかわりしていただけると「やった!」って思いますね。決して安くはない一杯を「とてもおいしかった」と満足してくださるのが誇りであり、やりがいです。
両親がレストランを営んでおり、働く姿を間近に見て育ったことが最初のきっかけです。食べること、作ることが好きなところも、それを通して喜んでもらいたいと思うようになったのも両親の影響ですね。YMCAを選んだのは、兄が卒業生で学校の雰囲気がとても楽しそうだったのと、ホテルについて幅広く学べそうだと思ったから。学校では実習や行事を通し、仲間と力を合わせてひとつのことをやり遂げる経験ができました。店舗が忙しくスタッフ同士の連携が必要な場面では、その時のことを思い出します。学生時代の仲間とは今でも仲が良く、勤務するホテルに足を運び世界をひろげるなど、プロとしてのつながりも生まれました。
料理やお酒が好きだったので、自然とこの分野を意識するようになりました。楽しみながら勉強できることが「得意分野」といえるはずです。また、サービスであれば「どんなお客様を相手にする仕事がしたいか」を考えるといいと思います。例えば、シティホテルやリゾートホテル、日本の老舗ホテルや海外ブランドホテルなどがあり、お客様の層や求めているサービスが違います。それでも迷ったら、直接足を運んで雰囲気を見てみましょう。私の場合は、長く愛されてきた場所のもつ雰囲気に惹かれ、自分もその一員になってみたいと思ったのが、今の職場を選んだきっかけです。
The Okura Tokyo(オークラ東京)料飲部 料飲サービス課 バーラウンジ スターライト所属/ホテル科/2021年3月卒/以前から好きだったというお酒の世界はプロになってさらに広がり、プライベートでも様々なバーに行っているそう。現在の目標はソムリエの資格を取得することで、ワインについても勉強を始めた。入社4年目を迎え、後輩の指導なども行う立場に。「年齢はそこまで離れていなくても、伝え方の難しさを実感しています」と、先輩としてもスキルアップの毎日。「いつかは5階のオーキッドバーでも働いてみたいですね」と、クラシックバーへの憧れを語ってくれた。