私が勤める石切生喜病院は地域の急性期医療を担う医療機関で、1日の中でもさまざまな検体が届きます。勤務中は慌ただしい状況ですが、その分多くの症例と向き合うことができ、臨床検査技師として貴重な経験を積めています。私は直接患者様と向き合う生理機能検査を担当しているため、的確な検査はもちろん、患者様の不安を払拭できるようなコミュニケーションを心掛ける毎日。その中で患者様からいただく笑顔や感謝の言葉が大きなやりがいです。例えば、元気に見える患者様でも心電図などの検査を通して、緊急の処置を要する異常が見つかる場合もあります。私の仕事が迅速な発見や処置につながった時は、また新たな意欲と責任がわいてきますね。
早く医療現場で実務経験を積みたかった私にとって、3年間で臨床検査技師の国家資格がめざせる大阪行岡医療専門学校長柄校は理想的な環境でした。先生との距離が近く、国家試験前には学生と一緒に残って指導してくださるほど。同じ目標を持つ仲間の存在も心強く、安心して学びに取り組めました。豊富な臨床実習や本格的な標本づくりに挑める病理の授業など、学びの魅力は数多くありましたが、最も印象深いのはさまざまな授業で導入されているグループワーク。周りの状況を見ながら、今、自分は何をすべきかを判断する力が磨かれ、幅広い役割をこなす対応力も身につきました。チーム医療の一員を担ううえで、この経験は大きな自信になっています。
高校時代の私は、機械と向き合うことが臨床検査技師の仕事だと思っていました。しかし、検査によって患者様と直接触れ合う機会も数多くありますし、検査の結果から察知した異常を医師の先生に情報提供を行うのも大切な役割。想像以上に治療に関わる仕事なのだと驚いたほどです。言うなれば、最初に患者様の異常に気づくのが検査室。その後のチーム医療にも影響するだけに、“絶対に見逃がしてはいけない”という意識を常に持ち続けています。この仕事に就いて2年目の私はまだまだ未熟。今後も数多くの症例から学びを深め、知識や判断力を磨くことが目標です。そしていつかは、誰からも信頼される“心電図のスペシャリスト”になりたいですね。
医療法人藤井会 石切生喜病院 勤務/臨床検査科 卒/2022年卒/阿出川さんが医療の道を志したのは、看護師として活躍するお母様の影響。「自分も人のためになる仕事がしたい」という想いがきっかけだという。医療の仕事を調べる中で興味を持ったのが、病気の早期発見を支える臨床検査技師の仕事。その選択に役立ったのが行岡学園グループの『メディカルフェスタ』だったという。「さまざまな医療の仕事を体験できるイベントなので、自分に合う職種を見極める機会になりました。他校と比べて学費の負担が少なかったのも、行岡を選んだ理由のひとつです」。