広島県環境保健協会地域活動支援センターに所属し、主に企画・広報業務に携わっています。担当業務は、リーダー育成研修の企画・実施をはじめ、情報誌「環境と健康」の編集などです。住民活動を継続するには、地域ニーズに合わせた活動が展開できることを住民に周知し、協力関係を築くことが欠かせません。そのため住民活動のノウハウや事例を研修や情報誌で県内に発信。広島県知事による「海洋プラスチックごみゼロ宣言」に関連して、近県と連携した「瀬戸内オーシャンズX」や広島県版の「GSHIP」に関わっています。県内網羅型住民団体の中間支援組織という特徴を活かし、住民団体・企業・行政が協働し成果を残せる点にやりがいを感じています。
現在の仕事に出会ったきっかけは、大学の授業でした。履修した「環境教育論」の講師を広島県環境保健協会(以下「環保協」)が務めており、これによって環保協という組織があることや、その役割について知ることができました。その後、温暖化学習会で出会った環保協の職員の知識の豊富さやワークショップ、ディスカッションの技術の高さに感銘を受け「これはかっこいい。自分もこの人についていきたい」と憧れの気持ちを抱いたことから、環保協でアルバイトを始めました。そのまま就職し、今に至ります。「地域づくりの相談といえば環保協」と言っていただけるよう、今後は公私ともに地域活動の実践事例を積み上げたいと考えています。
在学中は、市民活動で現場感を知ることや、マネジメントスキルを高めることを目的に「修大生協学生委員会」や「学友会執行委員会」「環境サークルがんぼ」などで活動。学友会執行委員会では、47期・48期の2年間、会計局長として学友会を財務面からサポートしました。人間環境学部の仲間と始めた環境サークルがんぼでは、自然体験観光メニューづくりや公民館での環境学習講座など、積極的に学外活動を実施。授業はもちろん、学内外の活動を通して、住民目線や企業目線など複数の視点で企画やマネジメントに触れることができたのは大きな財産です。学外でさまざまな活動を行ったことによる人脈は、社会人になってからも私の武器となっています。
一般財団法人 広島県環境保健協会 地域活動支援センター勤務/人間環境学部人間環境学科 卒/2007年卒/馬場田さんが大切にしている考え方は「百聞は一見に如かず」。取り組むからには成果を出し、活動した地域の人々が豊かになるような仕事をし続けたいと考えているそうです。コロナ禍においては大学へのボランティア募集などが減り、学外活動を経験する場が少なくなりました。一方で、地道に美化活動や水路清掃を通して、防災や美観確保、プラゴミ対策につなげている住民団体が多くあったといいます。「アンテナの張り方を工夫し、今しかない大学生活を充実させてください。かけた時間の分だけ、将来の自分の武器になるはずですよ」。