実務家の先生から、リアルな建築設計を学べます
私が研究しているのは、生活者の視点に立って建築を考えること。大学の時は、設計・デザインの視点から住居について考えることが多かったのですが、大学院生になってからは、建築の歴史や素材など、多面的な視点から考えていく形に変化しています。私がこれから研究したいと考えているテーマは、昨今のライフスタイルや働き方の変化に対応した「職住兼用住宅」です。本格的な研究はこれからなのですが、家にオフィスやアトレリエ、パブリックスペースなどを持つ、多様化する次世代の生き方を支え、豊かな人の暮らしも実現する住居づくりについて研究したいと考えています。
大学の4年間では、住宅やインテリア、近隣環境、ランドスケープ、地域コミュニティ含めた住環境学を基礎から学びました。建築や設計というと工学系・理系的なイメージを持たれるかもしれませんが、奈良女子大学では、周辺環境や自然環境、人の暮らし方、文化・歴史とどう向き合ってより良い建築物を設計・デザインするのかを考える。そんな生活者視点、文系的視点での学びが多くあったのは良かったです。他には2DCADやモデリングソフトを使った設計を学ぶ授業や「特殊な土地に認定こども園をつくる」というテーマに対し、学生がコンセプト立案から、設計・デザイン、模型づくり、プレゼンテーションまでをトータルに行う学びもありました。
3DCADを使った建築物の意匠デザインにも挑戦
奈良女子大学の近くには、歴史ある寺社仏閣、明治大正期の建築物、奈良町エリアには町家なども多くあるため、建築やデザインを学ぶには理想的な環境だと思います。授業やゼミでも実際の建築物や町を見るフィールドワーク形式の学びも多くありますから、知見を増やすこともできます。他にも有名な建築物の意匠デザインを手がけた実務家の先生から、技術や知識、ノウハウ、思考法も学べるのは良いですね。あと、女子学生だけの環境で学ぶことは、性別の差を意識することなく、全員とフラットな関係性がつくれる。そして人の目を気にせずに好きなことができる、自己表現ができるなど、良いところがいっぱいあると私は実感しています。
大学院生としてゼミの後輩の相談に乗ることも多いです
奈良女子大学 大学院人間文化総合科学研究科 博士前期課程住環境学専攻 撮影時1年次在籍/生活環境学部 住環境学科/2025年卒/建築関係のお仕事に従事していた親御さんに連れられ、小さい頃から有名建築物を見学する中で、建築・住宅分野に興味を持った金野さん。奈良女子大学には、自分の好きな分野が学べる、大学はもちろん、大学院にも進学できること、女子大ならではの学びやすい環境に魅力を感じ、入学を決定した。
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