材料工学は工学系学問の基礎
材料工学は工学の基礎
材料工学は、その名のとおり材料に関するあらゆることを研究する学問です。自然界の物質の特性を知り、それを加工することで新しい材料を作り出したり、今ある材料に化学的な変化を加えたりほかの材料と組み合わせたりすることで別の特性を付加したり、また、生み出した材料を大量生産したり、実際に活用したりするための技術も研究します。
また、機械工学や電気・電子工学、建築学や医用工学といった、工学系の学問すべての基礎でもありますから、「材料工学がなくては、工学は存在できない」といっても過言ではありません。一方で、材料工学が目指すのは、必要とされる材料の開発とその利用技術の研究です。強くて軽く、成形しやすい材料、通電性に優れ、酸化に強い材料、従来のものよりも環境への影響が少ない材料など、ものづくりに関するさまざまな声を実現するために研究はどこまでも尽きることはありませんし、大きな期待も寄せられています。そういった意味では、ほかの工学系の学問分野が、材料工学の発展の原動力となっているといってもいいでしょう。
材料工学と応用化学とはここが違う
材料工学と近い学問が応用化学です。どちらも工学系の学問で、化学の知識や技術を使って、人々の生活に役立つ新たな材料や技術を開発することを目指す学問という点では一致しています。その違いは扱う領域の広さと視点にあります。
応用化学では、理学系の基礎研究である化学の研究成果を、新しい物質や技術の開発に利用しようとします。つまり、まず化学的な現象があって、それを何かに利用できないか考えるというのが基本的な姿勢になるわけです。さらに応用化学では化学的な現象も扱います。例えば、水素と酸素を化合すると水ができ、エネルギーが発生します。これを安全で手軽に使えるように研究を重ねて生まれたのが燃料電池です。つまり、何か具体的な物質を開発するだけでなく、化学変化などの現象を有効活用するための研究も応用化学では行うのです。
一方の材料工学では、ものづくりに必要とされる特性をもった材料を生み出すための研究をします。どちらかというと、こういうものがほしいという願いをかなえるために、化学や物理の知識、技術を活用するという姿勢です。
細かな違いがあるとはいえ、2つの学問は非常に近く、また、応用化学に材料工学が含まれることもあります。大学によっては、これらをまとめて1つの学部・学科としているところもありますから、研究室や卒業後の進路など細かく調べたうえで、自分に合った大学をみつけましょう。
全国のオススメの学校
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東北芸術工科大学(建築・環境デザイン学科)実社会で求められる「課題発見・解決能力」や「発想力」を身に付け、社会で活躍できる人を一人でも多く輩出していくことが芸工大の役割。本当にやりたいことを通じて社会力を身に付けられる環境が、ここにあります。私立大学 / 山形
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九州大学(工学部)国公立大学 / 福岡
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長岡造形大学(造形学部)まずはデザインの基礎を丁寧に学び、専門領域の知識・技術を幅広く身に付ける中で、軸足となる専門性を見出し、実践を通して高めていきます。変化する社会をデザインで切り拓く5つの力の獲得を目指します。国公立大学 / 新潟
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宇都宮大学(地域デザイン科学部)国公立大学 / 栃木
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足利大学(機械分野 機械工学コース)「和」の精神を基に創造性と実践力を兼ね備えたエンジニアの育成、高い倫理観と看護実践力を備えた看護専門職業人の育成を目指します。私立大学 / 栃木
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北海道科学大学(臨床工学科)本学は、学生の皆さんが専門性を身に付けるだけでなく、社会で求められるコミュニケーション力や課題発見解決力といった基盤能力を養うことを重視します。これらの能力を併せ持った人材が+Professionalです。私立大学 / 北海道
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富山大学(都市デザイン学部)国公立大学 / 富山
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京都芸術大学(プロダクトデザイン学科)芸術は才能を持った特別な人が学ぶ学問ではありません。たとえ未経験でも「好きなことを学びたい!」と考える人が学び・育つ環境を全力でつくっています。私立大学 / 京都
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東京バイオテクノロジー専門学校(未来素材化学開発コース)遺伝子・再生医療・バイオ医薬品・植物バイオ・醸造発酵・食品開発・化粧品開発・化学の8分野で構成され、「在校中の授業」の60%が実験・実習。バイオの基礎から応用までを習得し、即戦力を身につけます。専門学校 / 東京
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東京理科大学(先進工学部)基礎知識の上に高度な専門能力を身に付けられるカリキュラム。研究志向が強く大学院進学者が多いのも特長。2026年4月「創域情報学部情報理工学科*」、理学部第一部「科学コミュニケーション学科*」開設予定。私立大学 / 東京・北海道・千葉
材料工学とはどんな学問?
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材料工学では何をどのように学ぶか
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材料工学の先生に聞く
材料工学ではこんな研究をしています
材料工学のここが面白い
もっと先生たちに聞いてみよう

温度差で発電する夢のエネルギー材料を開発する先生
東京都市大学 理工学部機械工学科
丸山 恵史 准教授

技術職や研究職、システムエンジニアを目指せます
静岡理工科大学 理工学部 物質生命科学科 ※2026年4月に理工学部 理工学科に改組予定
佃 諭志 准教授

湘南の街を走る、電動アシスト四輪自転車を開発する先生
湘南工科大学 工学部
野中 誉子教授
材料工学の学生に聞く
もっと在校生たちに聞いてみよう

力学やCAD設計の知識を深めて、将来は自動車開発に携わりたい
湘南工科大学 工学部 機械工学科
大野 豊さん

将来は一級建築士として幅広い分野で活躍したい
東海大学 建築都市学部 建築学科
熊坂 百香さん

3Dプリンタを活用したモノづくりに挑戦しています
大和大学 理工学部 理工学科 電気電子情報工学専攻
村上 水暉さん
もっと卒業生たちに聞いてみよう

コミュニケーション力と自分で考えて行動する力が身につきました
崇城大学
工学部 ナノサイエンス学科 卒

経験を積んで、お客様からも会社からも信頼される建築積算士になりたいです!
日本理工情報専門学校
建築デザイン科卒

学部の4年間で研究の進め方をしっかり学んだことで、研究職に就くことができました
神奈川工科大学
工学部 機械工学科