オリジナリティーが強く保証される学問
多様なタイプを受け入れる懐の深さ
応用化学というと、何かの物質と物質を反応させて新しい物質を作りだすイメージをもつ人が多いようです。しかし、それは「合成」といって、応用化学の一分野でしかありません。ここに携わる人に求められるのは新しいものを生み出せるセンスやひらめき力です。分子の立体構造や電子の動きをイメージできて、どこに何を使えばいいかが思い描ける能力が必要です。しかし、化学工業にかかわる全体人数からいえば、そういう人はごく一部で十分です。
現場で大多数を占めるのは、その新しい物質をよりかんたんで、安全で、環境を汚さずに安価に作りだす方法の研究など、生産に携わる人たちです。この分野は地道にコツコツやっていけば必ず道が開けるもので、「合成」に携わる人とは違う、根気強さが求められます。
ひらめきを得意とするタイプも、地道にコツコツやることを重視するタイプも、力業で強引に解決にもっていくタイプも活躍の場があるのです。多様なタイプを受け入れる懐の深さは応用化学の魅力の一つです。
研究室では神経伝達の研究もしている。細かい作業はつきもの
発明したものはいつまでも自分のオリジナルに
例えば、iPhoneのように画期的な製品であっても、分解してみればどんな部品を、どんなふうに組み立てて作っているのかは専門家なら想像がつきますし、再現することもできるかもしれません。つまり、機械工学や電子工学などの分野では、斬新なアイデアで新製品を作っても、すぐに真似されて、類似製品が出てくる可能性があります。
もちろん化学製品も企業や研究所レベルで検査すれば、成分や分子構造を調べることはできます。しかし、成分がわかっても、その作り方まではかんたんにはわからないので、真似することが難しいのです。化学製品は「何でできているか」や「どんなしくみなのか」だけでなく、「どうやって作るか」、つまりプロセスも同じぐらい重要なのです。
つまり、応用化学は、自分が作ったものがいつまでも自分のオリジナルであり続けるということです。まさに「作った者のひとり勝ち」の世界ですね。他者との競争のなかで切磋琢磨していくのが多くの工業分野の魅力だとすれば、応用化学は競争のないなかで自分の道を突き進んでいけるのが魅力だと言えるでしょう。
全国のオススメの学校
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九州工業大学(工学部)国公立大学 / 福岡
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福井工業大学(原子力技術応用工学科)工学部、環境学部、経営情報学部、スポーツ健康科学部からなる「文理融合」の工科系総合大学。英語教育にも力を注ぎ、4学部8学科の工科系総合大学からグローバルに活躍できる技術者を育成します。私立大学 / 福井
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愛知工業大学(バイオ環境化学専攻)これからの社会で必要とされる幅広い教養と知識、斬新な発想を備えた人材を育成。理系・文系といった従来の枠にとらわれることのない学問編成で“新しい学問”の形を展開していきます。私立大学 / 愛知
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高崎健康福祉大学(薬学部)薬剤師、看護師、保健師、理学療法士、管理栄養士、診療情報管理士、応用情報技術者、精神保健・介護・社会福祉士、保育士、特別支援学校・幼稚園・小学校・中学校・養護・栄養教諭、食品衛生管理者他を養成。私立大学 / 群馬
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甲南大学(機能分子化学科)甲南大学の母体である甲南学園は2019年に創立100周年を迎えました。神戸の地で育まれた伝統と“ミディアムサイズの総合大学”の強みを活かして、学部の枠を超えた人物重視の教育で融合力を伸ばします。私立大学 / 兵庫
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神奈川大学(応用化学科)建学の精神「質実剛健・積極進取・中正堅実」のもと、自ら成長し、他者と協力しながら社会で生き生きと活躍、価値観の共存する21世紀における「真の実学」を実現・発信できる人材を育成します。私立大学 / 神奈川
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東京都市大学(応用化学科)90年を超える専門的実践教育を行っており、最先端の工学技術に加え、建築、都市環境、情報、人工知能(AI)、メディア、応用化学、原子力安全工学、医用工学など、特色ある学びを提供する学部学科を擁しています。私立大学 / 東京・神奈川
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岩手大学(理工学部)国公立大学 / 岩手
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高知大学(理工学部)国公立大学 / 高知
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大阪電気通信大学(基礎理工学科)2024年4月に建築・デザイン学部を開設。原点でもある情報教育を全学部で進化させ、AI・IoT時代の新たな実学をめざし、社会で役立つ技術者を育成します。私立大学 / 大阪
応用化学とはどんな学問?
応用化学とはどんな学問?
応用化学と他の学問とのかかわり
応用化学では何をどのように学ぶか
応用化学はこんな人に向いている
応用化学を学んだ後の進路と今後の展望
応用化学の先生に聞く
応用化学ではこんな研究をしています
応用化学のここが面白い
もっと先生たちに聞いてみよう
分析化学者のロールモデルとして未来の後輩に寄り添う先生
日本分析化学専門学校 医療医薬分析学科
浦賀 朋子先生
微生物の共生関係について研究する先生
日本大学 生物資源科学部
上田 賢志 教授
地球環境も守る!? 可能性溢れる材料を研究する先生
日本大学 理工学部物質応用化学科
小嶋 芳行 教授
応用化学の学生に聞く
もっと在校生たちに聞いてみよう
分析化学の知識と技術、取得資格も活かして活躍する分析技術者に!
日本分析化学専門学校 生命化学分析学科(令和7年度より「農水産バイオ分析学科」に名称変更)
小曳 翔也さん
将来の夢は人を救う医薬品開発に携わること
東京工科大学 工学部 応用化学科
大池 美琴さん
中2の頃から目指した中部大学。化学を深く学べる喜びを感じています
中部大学 工学部 応用化学科
山本 敦也さん
もっと卒業生たちに聞いてみよう
数多くの実践経験と手厚い就職指導で、希望する医薬分野の分析技術者に!
日本分析化学専門学校
健康化学分析学科
コミュニケーション力と自分で考えて行動する力が身につきました
崇城大学
工学部 ナノサイエンス学科 卒
何度も試行錯誤しながら、ついにたどり着いた「大発見」!これが研究の醍醐味です
東京バイオテクノロジー専門学校
バイオテクノロジー科(4年制) DNAコース(現:遺伝子コース)