生き物を相手にする困難さと、成果が出たときの達成感
生き物相手だからこその難しさ
農学の難しさでありおもしろさでもあるのが、生き物相手の研究だということです。当然、一回の実験をするにも時間がかかりますし、思いどおりにことが運ぶとは限りません。一度うまくいったとしても、次にうまくいくとは限りません。研究の成果を出そうとすると、途方もない時間がかかるのです。また、せっかく手法が確立できたと思っても、同じ生き物でも時や場所によって違う特性をもつことがあるのです。
さらに、農学が追い求めるのは、私たちの生活を支える生命の生産と安定供給です。江戸時代は捨てられていたというトロが、今では高級な部位とされているように、消費する人間側が求めるものも、当然時代や場所によって変わってきます。
これだけ変化に富んだものを扱うだけに、その研究は一筋縄ではいきません。しかし、だからこそ、何かひとつでも答えをみつけたときには、大きな達成感を味わうことができます。また、生活に密着した学問だけに、その研究が人々の幸せに直結するというのも、やりがいを感じられるところです。もし、需要に合わせて、安定した供給ができるようになり、しかもそれが将来にわたって無理なく続けていけるものであれば、私たちの生活の悩みはひとつ消えることになります。そしてそれは、自分の周りだけでなく、日本、そして人類への大きな貢献となるのです。
農学を通じて世界にはばたく
2013年、ユネスコの無形文化財に、和食が登録されました。そのすばらしさが、世界的に評価され、認められたということで、日本の食は今、世界から注目されているといっても過言ではないでしょう。つまり、今こそ、日本から、食文化、ひいては農業や農学について広めていけるチャンスだと私は感じています。
環境問題や乱獲、貿易問題などで世界の農業が課題に直面する現代、長い歴史と研究の中で高い農業技術をもっている日本こそが、その解決に向けて先頭を切っていけるのではないでしょうか。農業の問題を抱える国や、これから農業を発展させていこうとする国など、世界中に活躍の場は広がっています。そして、今を生きる皆さんだからこそ、こうした場で活躍していくことができるはずだと確信しています。
全国のオススメの学校
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工学院大学(建築デザイン学科)工学院大学は、1887(明治20)年に創立され、現在は4学部15学科を有する理工系総合大学です。新しい時代の変化に対応できる研究者・技術者を育てます。私立大学 / 東京
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龍谷大学(生命科学科)龍谷大学は、1639年に建学した京都、滋賀にある、10学部を擁する総合大学です。「自省利他」を行動哲学として、地球規模で広がる課題に立ち向かい、社会の新しい可能性の追求に力を尽くしていきます。私立大学 / 京都・滋賀
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宇都宮大学(農学部)本学は、学生1学年の定員が約1,000人に対し、教員の数は約330人です。教員1人あたりの学生数はおよそ3人。学生と教員との距離が近く、きめ細かな教育ができる規模感と距離感が本学の特長です。国公立大学 / 栃木
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茨城県立農業大学校(園芸学科)専門学校 / 茨城
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酪農学園大学(食と健康学類)2学群、5学類を設置。農食環境学群は、循環農学類、食と健康学類(管理栄養士コース含む)、環境共生学類。獣医学群は、獣医学類、獣医保健看護学類。進みたい分野を見つけてからコースを選択できる。(一部を除く)私立大学 / 北海道
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町田調理師専門学校(調理師科)徹底した実践重視のカリキュラムで、料理人としての感性をも備えたプロを育成。白衣の着方や包丁操作といった基本から段階を踏んで指導するから、料理をしたことがない初心者でも全く問題ありません。専門学校 / 東京
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東北農林専門職大学附属農林大学校(農産加工経営学科)専門学校 / 山形
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サイ・テク・カレッジ美浜(環境生態学科)毎年、普通高校、農林高校、工業高校、商業高校、大学卒、社会人など様々なキャリアの学生が入学しています。興味があれば専門家になれる! 環境科学、バイオ、建築、土木、IT分野の夢実現をサポートします。専門学校 / 沖縄
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武庫川女子大学(環境共生学科)女子大最多の学生数一万人を誇る女子総合大学。文系から理系、スポーツ、芸術系まで幅広い学びにより、自らの意志と行動力で可能性を拡げる、自立した女性を育成しています。私立大学 / 兵庫
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東京農業大学(食品安全健康学科)生命、食料、環境、健康、エネルギーを追究する学生約1万3000人が集う、国内最大級の生物系総合大学。その領域は自然科学だけでなく、食料経済、経営、国際協力、地域創生といった社会科学分野まで広がっています。私立大学 / 東京・北海道・神奈川
農学とはどんな学問?
農学とはどんな学問?
農学と他の学問とのかかわり
農学では何をどのように学ぶか
農学はこんな人に向いている
農学を学んだ後の進路と今後の展望
農学の先生に聞く
農学ではこんな研究をしています
農学のここが面白い
もっと先生たちに聞いてみよう
伝統野菜の健康成分について研究する先生
日本大学 生物資源科学部
伊藤 紘子 准教授
お米の澱粉を研究し、加工品の販売普及まで行っている先生
秋田県立大学 生物資源科学部生物生産科学科
藤田 直子教授
華やかなペチュニアの模様の研究をしている先生
日本大学 生物資源科学部
東 未来 助教
農学の学生に聞く
もっと在校生たちに聞いてみよう
お客様や仲間に愛される庭師が目標。日本人の心になじむ庭を作りたい
テクノ・ホルティ園芸専門学校 造園コース
松本 颯留さん
環境にやさしく、持続可能な方法で、農業の課題解決に挑みたい
酪農学園大学 農食環境学群 循環農学類 酪農コース
林 七海さん
野菜は食べるのも育てるのも好き。特にじゃがいも愛は負けません!
テクノ・ホルティ園芸専門学校 野菜生産コース
小林 海斗さん
もっと卒業生たちに聞いてみよう
自分の経験を基に、花の魅力や育て方、管理方法をたくさんの人に伝えていきたい
テクノ・ホルティ園芸専門学校
花き生産コース
本学で学んだ農業の知識と技術を元に、現場の抱える課題解決に取り組んでいます。
新潟食料農業大学
食料産業学部 食料産業学科 アグリコース
学生時代の挑戦から得た経験が現場で武器になる
愛甲農業科学専門学校
システム栽培学科