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●学びのフィールド:社会・生活との関りを見てみよう.
バイオ・生命科学はこんなふうに社会や生活とかかわっているんだ。●クローン技術は科学に重いテーマをつきつけた クローン技術は、一頭の動物をもとに遺伝形質の同じ動物を次々と生み出すこともできる。クローン牛が誕生したときは、良質の牛肉がかんたんに手に入る時代が来たとの論調が多数あがったが、一方で、クローン羊ドリーが誕生した時から、「生命をもてあそぶな」という批判の声も多数ある。人への応用はもちろん禁止されているが、クローン問題は、科学研究分野に生命倫理という重いテーマを投げかけている。 ●人類が切望するガンの治療薬開発を目指す 遺伝子組み替え技術によって、人の遺伝子を組み込んだブタが誕生した。組み込んだ遺伝子には乳ガンを起こす細工がしてある。これは、遺伝子組み替え技術によって、ガンの治療薬開発に役立てようという研究の一環。ガンや、筋ジストロフィーなどの遺伝病の原因遺伝子を探したり、有用な薬物の開発を目指すなど、医療の未来を切り開いていく重要な学問が細胞工学だ。 ●遺伝子操作でアレルギーが撲滅される時代が来るかも 生体に危害を加える細菌やウイルス、物質を排除する身体の仕組みと働きが免疫。しかし、この免疫が無害な異物に反応し、発疹やかゆみなどのアレルギー症状を起こすことがある。原因はリンパ球の異常にあるとされ、遺伝子操作などでリンパ球の性格を変える治療法が研究されている。こうした生体の防御機構と病気の発症機構との関わりを追求するのは免疫学の分野だ。 |