人々の暮らしを物語る遺物はすべて研究対象
人々の暮らしを生きいきと復元できるのが縄文時代の研究の面白さ
私たちの社会には、お金を使う経済があったり、ピラミッドのように人の身分の違いがあったりしますが、そうした社会はいったいいつごろからどのようにできあがっていったのでしょうか? 私たちの暮らしの歴史を大本まで溯り、今の社会ができるまでを自分なりに考えてみたいと思ったのが、縄文時代を研究テーマにした理由です。狩猟採集社会とよばれる縄文時代が資本主義社会の今日の日本にどのように移り変わっていったのでしょうか。また1つのテーマの研究でも複数の視点や方法の異なる研究者と共同で研究することも大切です。近年の考古学では領域を超えた分野との共同研究も盛んです。
遺物を分析し、人々の暮らしぶりや社会のあり方を解明する
その時代に生きた人々がどんな暮らしぶりだったのかを探るのが考古学ですから、人の骨や土器、どんぐりの実や魚の骨といった食べ残しなど、人々の生活にかかわるものはすべて研究対象になります。煮炊きに使った土器の底についたススから、どんな調理法をしていたのかを分析したり、髪や骨に含まれるコラーゲンの組成から食べていたものを解明したり、残されたわずかなものからあの手この手で糸口を探していくのは、まるで事件現場の科学捜査のようでもあります。
最近では、科学が進んで、遺物からさまざまなことが分析できるようになりました。例えば、年代測定は考古学に必須の技術ですが、以前は100年、200年単位でしかわからなかったことが今や、50年、25年といったより厳密な精度で分析できるようになっています。人の骨が発掘されれば、人骨の同位体を調べることで、その人が死ぬまでの10年ぐらい間にどんなものを食べてきたのか、あるいは食べられた貝がどの季節に採取されたのかなど出土する遺物から、その時代の暮らしぶりや社会を解き明かし、その時代に生きた人々がどんなことを考え、どんな社会をつくったのかということまで想像をめぐらせていきます。
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