公設法律事務所で弁護士・社会福祉士として、高齢者・障害者が抱える困りごとに関わっています。2013年4月より成年後見専従弁護士となり、主に成年後見業務を担当しています。成年後見業務のうち、弁護士が担う財産管理を基本に、身上監護の業務にも携わっています。主な活動の場は病院と施設と利用者のお宅などで、一般的な弁護士のイメージとはかなりかけ離れていると思います。弁護士になって、最初は一般の民事事件や刑事事件に携わっていたのですが、3年程経った頃、全国と同様、地元でも成年後見事件が激増していました。にもかかわらず弁護士に成年後見関係事件を担当する人がいなくて、それなら自分がと思いました。
支援が必要な高齢者・障害者に対し、法的サービスのみならず、福祉的なサービスも提供していくためには、福祉に関する専門知識が必要だと考えるようになりました。また、弁護士業務に留まらない幅広い活動を行っていくために、福祉分野における相談支援業務の専門家である社会福祉士の資格を取得したいと思い入学を決意しました。仕事をしながらでしたが、学修は忙しいなかでも毎日やることが大切だと思い、朝早く起きて1時間、オンデマンド講義を聴き、仕事の後にカフェなどで1時間というように、少しずつでも必ず毎日やりました。オンデマンドなので、仕事の合間に少し時間が空いた時にも、持ち歩いているモバイルパソコンで勉強していました。
超高齢社会の影響などから、民事・刑事等の一般事件は減少傾向にある一方、高齢者・障害者等を対象とした成年後見関係事件・家事事件などは増加しています。そこには、法律の知識のみならず、人の痛みや生きづらさに寄り添う、福祉的なサポートが必要です。事件の原因となる背景や環境があり、単に刑事罰を与えるだけでは更生は困難だからです。社会福祉士の需要はますます高まると考えられます。弁護士とは異なり、資格がなくても活動はできますが、社会福祉士として求められる知識を学ぶことで、自分自身の能力を高めることができます。誰かのために何かをしたい、役に立つ仕事をしたい、と思う方にはぜひ、お勧めしたいです。
岡山パブリック法律事務所勤務 岡山南支所長/福祉経営学部 医療・福祉マネジメント学科 卒/岡山県岡山市在住。大学卒業後、法律事務所で事務員として10年勤務後、法科大学院に進み、司法試験合格。司法修習生を経て、地方初の都市型公設法律事務所である「岡山パブリック法律事務所」に勤務し、3年後に発足した成年後見センター所属の後見専従弁護士となる。その業務の中で福祉を学ぼうと考え、卒業時に社会福祉士資格を取得。成年後見センター長を経て、2019年8月、新開設の岡山南支所長に就任。3児の母でもある。
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