唐津市役所の農林水産部農地林務課で、農業支援施設の維持管理や農地災害復旧の事務処理を担当しています。農業施設や交流施設など、建設に携わった施設が完成を迎えた瞬間は本当にやりがいを感じます。技術職ではなく事務方として予算作成や契約書類の作成が主な業務ですが、裏方として支える中でも、実際に完成した施設を見に行くと大きな達成感があります。高校時代は小学校の教員に憧れていましたが、市役所の仕事を続けるうちに自分に合っていると実感するようになりました。将来的には教育委員会やこども家庭課での勤務も希望しており、教員免許も活かしながら、障害児支援など幅広い可能性を視野に入れています。
市役所に入職して半年後、IPU・環太平洋大学へ進学しました。高校時代から教育学を学びたい気持ちはあったものの、金銭面を考慮して就職を選択。しかし教員になりたい気持ちは消えることなく、奨学金制度を知ってすぐに入学を決めました。家族に知的障害者がいることも、この決断に大きく影響しています。知的障害の子どもたちは周囲の理解やサポートが薄く、教育が不十分だと感じていました。もともと子ども好きでしたが、特に障害者教育を学び変えていきたいという気持ちが強くなったのです。また、手に職をつけられる資格を取得したいという気持ちもあったので、このタイミングでの入学は自然な流れだったと思います。
学生生活は想像以上に充実したものでした。特に教育実習では、1か月間の有給休暇を取得して取り組み、職場の理解に本当に感謝しています。一般企業に勤務している方もスケジュールを調整し、職場の理解が得られていたようでした。思うように進まないことも多かったのですが、大学のサポートはいつも親身で安心できましたね。普段のレポート作成などの時間確保も大変でしたが、好きなことを学んでいる喜びや楽しさの方が大きく、つらいという気持ちはありませんでした。スクーリングでは他の学生との交流もあり、友達がたくさんできたことも財産です。対人関係そのもののスキルが向上し、現在の仕事にも大いに役立っています。
唐津市役所 農林水産部 農地林務課 行政事務職/次世代教育学部 教育経営学科 初等教育専攻(通信教育課程)/2024年卒/2019年に唐津市役所に入職。半年後、IPU・環太平洋大学に入学し、小学校の数学教員免許を取得。「一念発起して教員免許を取得したら絶対に教員にならなくてはいけない、ということはなく、現在の職場で活かせる道もありますし、やっぱり教員になりたい、と思ったら目指すこともできる。選択肢が広がったことはとても良かったと感じています」と語る。現在は週に1度、地域の子どもに卓球を指導しながら交流するボランティアに参加している。
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