搭乗券発券や手荷物のお預かりといったカウンター業務をはじめ、搭乗ゲートへの旅客案内など空港内の誘導・ご案内等を担当する「旅客ハンドリング」を務めています。いずれも飛行機の安全かつ安定的な運航のため欠かせない業務ですが、特に集中を要するのは、限られた時間内で搭乗するすべてのお客様を安全に飛行機までご案内し、飛行機を定刻に出発させるためのゲート業務とセキュリティ管理です。さまざまな業務を行う中でも常に意識を向けるようにしています。やりがいを感じる瞬間は、やはり私の対応でお客様に喜んでいただけた時。お客様のニーズをくみ取る力は今後も磨いていきたいです。
幼少期を台湾で暮らしており飛行機を利用する機会が多かったことから、自然と「空港で働くこと」に関心を持つようになりました。進学先として、せとうち観光専門職短期大学を選んだ理由は、航空業界について専門的に学べることはもちろん、鉄道や宿泊、地域創生など観光に関連するさまざまな業種についても広く学べるところ。特に、各業種における実務経験豊富な先生方の存在は魅力的で、臨地実務実習(1年次に3週間、2年次に6週間×2回の計3回実施)の事前学習の際などは、現場で活きる知識や考え方、業務に臨む姿勢を教わることができました。臨地実務実習を通して、さまざまな地域の空港業務を経験できたことも進路選択に役立ちました。
1年次に観光振興と関連するさまざまな業種について広く学んだことで、航空業界以外の仕事の面白さも知ることができ、進路の選択肢が大きく広がったと感じています。最終的には幼い頃からの思い入れもあり航空業界への就職を志望しましたが、「観光」という産業に対する各業界の関わりとつながりを理解した上で仕事に臨むことができるため、仕事に対する姿勢も変わったように思います。在学中に学んだ専門知識をはじめホスピタリティマインド、社会人としてのマナーはすべて現在の仕事に直結するもの。特に、航空業界で活躍し旅客業務やインバウンド送客などを通じて観光振興に取り組んでおられた、安本先生の授業や経験談は印象に残っています。
株式会社エスエーエス 福岡空港事業所・旅客勤務/観光振興学科(航空クラス) 卒/2024年卒/入社後の研修を経て、空港グランドスタッフとしての勤務を開始した塩川さん。先輩方の背中を見ながら勉強の毎日だといいます。「研修を経て実務を経験することで、一つひとつの業務や動作の意味、つながりに対する理解がより一層深まったように感じます。常に『次』を意識した行動ができるようになってきました」。現在は国内線の旅客ハンドリングを主務としていますが、いずれは国際線での業務も担当するそう。台湾在住時に身につけた中国語や台湾語など言語力を強みに仕事の幅を広げていきたいと語ってくれました。