カジュアルに食事やお酒を楽しめるダイニングです
私は、HOTEL GROOVE SHINJUKUの「JAM17 DINING &BAR」で前菜を中心とした調理を担当しています。例えば、「花ズッキーニとバジルのマーブル」 というディナーコースの前菜なら、ホタテのムースづくり、花ズッキーニへの詰め込み、盛り付けまでを一人で行っています。任されることが徐々に増えることにやりがいを感じています。お客様からの「おいしかった」の一言が一番の喜びですが、会心の出来だと思えるオムレツを焼き上げた時は心の中で自分に拍手喝采する楽しみもあります(笑)。今後も学ぶべきことは多いと思いますが、調理がますます好きになっている自分を信じて突き進んでいきます。
はっきりとした「きっかけ」を覚えているわけではありませんが、幼少期から母を手伝いながら一緒にお菓子やピザをつくることがよくありました。楽しい記憶として残っていて、中学生になると将来の職業として調理師を意識するようになりました。その頃は、レシピ通りにつくっても、ちょっとした混ぜ具合やこね方によって出来上がりが違ってくることに「どうして?」という疑問や難しさを感じる一方で、「こうするとキレイに仕上がる」というやり方を試行錯誤の中で覚えていくことが楽しかったのだと思います。おいしい食事で人を笑顔にする人になろうと決意し、実習時間数が飛び抜けているYAMANOTEで調理師を目指すことにしました。
花ズッキーニを使ったオードブルを一人で担当
入学当初に感じたのは、「私って包丁の扱い方が下手だな」ということでした。自宅でなら野菜の大きさが不揃いでも構いませんが、お客様に召し上がっていただく料理では許されないこと。しかも、素早く大量にカットしていくことに不慣れだったため、指はいつもキズだらけ(笑)でした。しかし、毎日の実習を通して「上達している自分」を感じられるようになり、数か月後にはキレイな指に戻っていました。また、実習中は周囲の人の動きに合わせて「次に自分は何をすればいいのか」を常に考えることが大切だということを先生から厳しく指導されたことも印象に残っており、それは調理場に立つようになった現在でも自分自身への戒めになっています。
今年入社したYAMANOTEの後輩を優しく指導
株式会社新宿東急ホテルズ 調理部門 JAM17キッチン 勤務/調理師科 卒/2023年卒/中学生の頃から調理師になりたいと考えていたTさん。調理に関わる仕事に従事する母親の勧めもあり、高校進学に際しては食品科のある学校を選択。自分たちで畑を管理してサトイモやトウモロコシなどをはじめとした野菜を栽培し、それらを使って食品加工、食品分析、食の安全などについて学習した。高校卒業後、すぐに就職することも考えたが、「より専門的に調理を学び、知識や技術を身につければ将来の選択肢が広がる」と考え、専門学校に入学。念願だったホテルに就職した現在も、時間を見つけては食べ歩きをするなど食の追求に余念がない。
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