回復期リハビリテーション病棟で勤務しています。回復期とは、手術などの治療を経て病状が安定した後、リハビリテーションにより日常生活へ復帰するための期間です。入院期間は患者さんにより異なりますが数か月におよぶことも多く、信頼関係の構築が重視されます。回復期は比較的体調が安定していますが、時には急変する方もおられます。その時の患者さんからのサインは、わずかな表情や言動の変化です。それらを感じ取り、病状の変化に気づけた経験から、日々の観察やコミュニケーションの大切さを実感しています。
決め手となったのは、介護福祉士として勤める母の勧めでした。よしみず病院附属看護学院を選んだ理由は、3年制で、早く医療現場に立って経験を積むことができることと、奨学金制度が充実していること。看護師が働く病棟は、急性期(病気を発症し、病状が急激に変化しやすい状態)をはじめ回復期、慢性期(長期治療を行っている状態)、緩和ケアなどさまざまですが、在宅復帰や職場復帰をめざしてリハビリテーションに取り組む患者さんに寄り添い、身体的にも精神的にもサポートできる「回復期看護」に魅力を感じたことから、現在勤めるよしみず病院への就職を志望しての入学でした。
少人数制のためみんな仲が良く、クラス全員で一致団結し、協力し合って日々の勉強や国家試験対策、実習に取り組んだ3年間でした。同級生の中には社会人経験のある学生もおり、勉強方法をはじめ、先生方や実習先の看護師さんとの関わり方など、態度や姿勢から学ぶことも多かったと思います。学生同士、勉強に対するモチベーションも高く、その熱意に引っ張ってもらいながら、切磋琢磨する毎日はとても充実していました。また、学院には親身な先生が多く、実習の際には厳しくも優しい指導に支えられました。豊富な実務経験に裏付けられたアドバイスに助けられた経験が、私の看護の礎になっていると感じています。
脳神経筋センター よしみず病院勤務/看護学科/2016年卒/病棟では「摂食・嚥下チーム」に所属し、摂食嚥下(食べ物を口に入れ、咀嚼して飲み込む動作)リハビリテーションに取り組んでいるという松崎さん。チームでは、言語聴覚士をはじめ介護福祉士、管理栄養士などの他職種と連携し、それぞれの専門知識を集結し一人ひとりの患者のケアを検討・実施につなげます。今後は、この専門領域について広く知識をつけ、嚥下の障がいに対するアプローチの手法やリハビリテーションについても理解を深めたいと考えているそうです。