現在は県職員の立場から、地元の農業関係者に対して技術開発・品種開発・営農指導や政策立案などを行っています。本学で学修した基礎的な農業知識はもちろん、地域連携活動によって得られた経験を元に、さまざまなアプローチで農業のあり方や未来について検討していくのが主な業務です。学生時代に学んだ知識・技術と、日々の業務で積み重ねている知識を次のステップで活かせるため、自分自身の成長も感じられますし、それが自信とやりがいにもつながっています。
学生時代に力を入れていたことは、キャンパスのある新潟県胎内市の坂井地区での研究活動です。同地区で使われなくなった田んぼをどうするかという話し合いから始まり、地域の方々と一緒に考え、無農薬米の栽培に取り組んできました。これは研究であるとともに、その根底には中山間地の持続的な農業を考えるというコンセプトがありました。農家の方々を支えるために何をすべきか、持続可能な農業の在り方を考えながら、実践を通じて中長期的に学べたことは現在の仕事に大きく役立つ経験でした。
本学で学ぶということは、私たちの生活とは切り離せない「食」を支える人物を目指すことを意味します。このことを意識して誇りを持ち、自分の成せること、やりたいことをぜひとも本学で探してください。そして、4年間の授業や地域連携活動、研究活動を通じ、「食のジェネラリスト」としての自分を確立して、「食」のさまざまな分野で活躍する人材を目指してください!
地方公務員/食料産業学部 食料産業学科 アグリコース/2022年卒/幼い頃から家業の農業を手伝っているうちに、現在の農業が抱える課題を感じるようになったという酒井さん。このことがきっかけとなり、大学で農業について学ぼうと決意したそう。現在は、地方公務員として地域の農業の発展に寄与している。「授業や研究などを通じて現場の課題について考えるようになり、最終的にこれらの解決方法は1つではない結論に至ったことが、農業従事者へ柔軟に対応するための基礎になっています。」と語る。