声優としてはゲームの音声収録をさせていただく機会が多いです。他にも舞台や朗読劇、トークショー、歌のライブなど仕事は多彩です。声優の魅力は、日常生活では言うことのないようなかっこいいセリフを喋れることでしょうか。「ごっこ遊び」を仕事にしているような楽しさもあり、また多くのキャラクターに触れることで、価値観や視野が広がることもやりがいにつながっています。心掛けていることは、台本に書かれていない部分も想像することです。キャラクターを理解するために脚本家の方や演出家の方にたくさん質問し、気づいたことや注意する点などを細かくノートに書いています。このノートは私だけの宝物です。
滑舌などの基礎的な練習は一人で行うことも可能ですが、セリフの掛け合いや、対話の練習などは一人では難しいものです。高校まで私はコミックや小説の音読などをして楽しんでいましたが、東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校に入って、相手を感じながら対話を成立させることの大切さを学びました。実践の場が多いことも魅力です。朗読劇や舞台公演などのイベントに出演し、本番を体験できたことは自分の成長に大きくプラスになっています。学内に声優事務所の方などが集結し、その前でパフォーマンスをする公開オーディション「新人発掘プレゼンテーション」という制度もあり、デビューのチャンスも広がります。
学生時代、多くの先生が、想像力と読解力が大切だと仰っていました。「台本に書かれていない部分を想像する」ということにつながりますが、そのシーンではどんな曲が流れ、どんな天気かなども、常に頭の中で考えるようにしています。想像する習慣を身に付けると良いのではないかと思います。また、読解力を磨くために、5W1Hを使いながら細かく読むことを心掛けています。オーディションを何十回も何百回も受けて、受かるのはほんの数回もないくらいの世界なのでメンタルの強さも大事です。乗り越えるために大切にしていることは、演技が好きだという気持ちです。「好き」の気持ちがすべてを楽しくします。
ソニー・ミュージックアーティスツ所属/声優ワールド/2022年卒業/幼少時からアニメが大好き。声優の仕事を意識したのは中学生の頃。歌って踊れる声優の存在に憧れを抱き、志すように。東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校のオープンキャンパスに参加し、先生との距離の近さ、プロから指導を受けられることなどに感銘を受け入学。卒業後は、総合芸能プロダクションのソニー・ミュージックアーティスツに所属し、声優として活躍中。「どんなキャラクターでも演じられる声優になりたい。年齢を重ねても声優であり続けたいと思っています」。