私の研究テーマは「筋損傷に対する微弱電流刺激の効果とその検証」。大学院ではラットを用いた動物実験に取り組み、電気刺激の有無による筋肉の状態を顕微鏡で観察し、その結果、荷弱な電気刺激でも筋損傷の回復を早めることが実証できました。選手のケガの治療に活かせることもわかり、とても嬉しかったことを覚えています。現在は「筋疲労からの回復」に対する電気刺激や、その他の物理療法(レーザーや超音波)の効果について研究を続けています。身体を動かして回復を図る運動療法と、機器を使用して治療を行う物理療法は、言わば理学療法士の両輪。運動療法の知識や手技はもちろん、物理療法でも選手や患者様に確証を持って療法を選択できるようになれば、間違いなく専門性の高い理学療法士としての大きな強みになります。
物理療法とは何か、どういう療法があるのか。興味をもって知ることから、理学療法士の学びは始まります
理学療法士は人の動きや動作を改善させる専門家。授業では「腕が挙げにくい」「足が硬い」という学生の動作を、目の前で改善して見せることで「理学療法ってすごい」「なぜこんなことができるんだろう」といった興味や関心を高める学びを展開。またゼミでは、学生自身の興味と先生の専門である物理療法を擦り合わせてテーマを設定し研究を進めていく。より効果的な物理療法を選択できる理学療法士の育成に向け、一人ひとりの学生がモチベーションを維持しながら国家試験合格をめざせるよう、丁寧かつ細やかなサポートを行っている。
豊富な臨床経験を活かした授業を通じて、自分で考え、最適な物理療法を選択できる理学療法士を育成します
理学療法士になるのは決して楽ではありませんが、ここにはともに学ぶ友人や、いろいろと相談に乗ってくれる気さくな教員がたくさんいるので、きっとみなさんの夢を手助けしてくれます。安心して頑張ってください。
専門:物理療法学、地域リハビリテーション
大学卒業後に行岡リハビリテーション専門学校に進学。その後18年間、理学療法士として宝塚市の病院で勤務しながら、大学院での研究活動や車椅子テニスのコンディショニングスタッフの活動、地域でのリハビリテーションの普及活動などを経験し、2019年大阪行岡医療大学に入職。マイブームはランニングと水泳。「そろそろいい年齢になってきたので、自分自身の体力維持のために始めました」
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