言語聴覚士の役割は、何らかの疾患で口から食べ物を食べることができない方が固形物を食べられるようになるためのリハビリや、失語症でコミュニケーションがうまくできない人に対しての介入・指導などがあります。普段、私たちは食べること・話すことは当たり前で、意識をせずにできることだと思っています。病気がきっかけでそれらが困難になることは、患者さん本人はもちろん、ご家族も辛く、苦しいもの。私たち言語聴覚士のサポートによって、患者さんとご家族が再びコミュニケーションできるようになり、周りの雰囲気が明るくなる瞬間は何物にも代えがたく、私自身もまた、毎日たくさんの学びと喜びをいただいています。
高校卒業後は4年制の大学へ入学し、心理学を学んでいました。人と接することが好きで、コミュニケーションを重視した福祉関係への就職を考え始めたのは3年生のころ。「やりたくない仕事でも、働かないといけない」という友人たちの就職活動に違和感を感じていました。手に職をつけ、本当にやりたい仕事を見つけるために資格取得ができる大学への進学を決意。 当時の大学のゼミの先生が元言語聴覚士で、そこで「言語聴覚士」という仕事について詳しく知り、そのつながりで進学先も迷わず大阪保健医療大学に決まりました。
4年制大学卒業者は2年課程で国家試験に挑戦できること、国家試験合格率が毎年100%(2021年度合格者26名)ということが学校選びの決め手でした。それまで大きな総合大学で学んでいた私にとって、オープンキャンパスで目にした大阪保健医療大学の先生と学生との距離の近さはとても新鮮で、魅力的だったことを覚えています。大阪保健医療大学で過ごした2度目の大学生活は想像以上に忙しかったのですが、友人や先生方のサポートのもと、夢に向かってひたすらに突き進み、充実した2年間になりました。
社会医療法人甲友会 西宮協立リハビリテーション病院勤務/専攻科・言語聴覚専攻科(4年制大学卒業者対象 2年課程)/2019年3月卒/言語聴覚士として、活躍する職場では毎日が目まぐるしく、ようやく今後のビジョンを考える余裕を持ち始めたところ。「時には患者さんとそのご家族との希望がマッチしないこともありますが、ご本人の意思を一番に尊重することを大切にしています。それぞれの背景を理解して、患者さんが望むようなリハビリプランを立てていくため、できる限りのことをしていきたいと日々考えています。誰かの役に立ちたいという思いがあるなら言語聴覚士としての素質はバッチリ。言語聴覚士への道をおすすめします!」と語られた。