生体信号計測を用いたストレス状態の客観的評価を主な研究テーマとしています。ストレスは生命がその環境や状況を把握し、そして適応するための非常に重要な要素です。しかし、ストレスが長期化することや一度に強い負担を受けること、また、過去の出来事から呼び起こされるような場合は、メンタルヘルスに不調を引き起こす原因にもなります。近年では、年齢に関係なく、ストレスは誰もが抱えうるものであり、社会的にも大きな問題となっています。そのため、健康状態を把握し、改善や維持をしていく取り組みは大変重要です。ストレスを自分の中に溜め込んでしまったり、自分でも気付かないうちに無理をして身体に負担をかけてしまったり、そんな健常者に対する潜在的な不調も含め、負担のない手法で早期に評価できるように研究をしています。
林先生が担当する「医用機器安全管理学」は、専門的な単語や基準値など覚えることが多く、最初のうちは難しいと感じる学生も多いのだとか。だからこそ講義では、身の回りにある事象を例に出すなど分かりやすい説明を心がけ、「覚えるだけではなく、活用できる知識として理解してもらえるよう努めています」と語ります。また、「情報科学」の授業では、レポート作成や卒業研究だけではなく、より先の将来を含め、問題に直面した際に発揮する技術として活かせるように実習形式も取り入れて指導されています。
医療関係の仕事は、患者さんの生命や生活に大きく関わるものであり、相互の信頼関係がとても大切です。どのような職種で、何の業務に就くのかに関わらず、しっかりと患者さんに向き合えるように取り組みましょう。
専門:認知脳科学、生体医工学
2005年に大阪電気通信大学の医療福祉工学部医療福祉工学科を卒業し、臨床工学技士資格を取得。兵庫県立大学大学院の応用情報科学研究科・応用情報科学専攻修士課程に進み、その後、同大学院の博士後期課程を経て、2010年に博士(応用情報科学)の学位を取得。同年4月に藍野大学の医療保健学部臨床工学科の講師として入職。現在は「情報科学」や「医用機器安全管理学」の講義を担当。