今働いている病院では「担当看護師」といって、一人の患者さんに対して入院時から退院まで、継続して担当する制度があります。「どういう経緯で入院に至ったか」あるいは「ご家族との関係」や「退院後に生活をサポートしてくれる人がいるか」など、患者さんの心によりそってさまざまなお話を伺い、退院後にその方らしい生活を送っていただけるようにケアしています。先日退院された方から「金岡さんが担当だから、信頼して色々話せました」とおっしゃっていただきました。通常の身体的なケアはもちろん、精神的な部分や退院後の生活を看ることも含めて『看護』なんだ、と改めてやりがいを感じました。
小児科に臨地実習に行った際、小学生の患者さんを担当することになったのですが、そのとき実習先の看護師の方に「小児の看護は通常のケアに加えて、子どもへの教育も担わなければいけない」と教わりました。元気になって退院したあと、その子がどんな風に育っていくのかまで考えて接することが、小児科の看護を行ううえでは大事です。そうしたことを実際の現場を見ながら学べたのは、とても貴重な経験でした。また、1年次の一番最初の授業で「看護の『看』は、漢字の『手』と『目』でできている。だから、看護師は目で見て、手でふれていく仕事だ」ということを学びました。今、仕事をしている中でもその考えを一番大切にしています。
働いていて改めて感じるのは、看護の仕事は患者さんの命に関わる責任の大きな仕事だということ。患者さんが退院されてもすぐ再入院になってしまうかどうかは、私の指導一つで変わってくることもあります。そうした責任のある仕事だからこそ、無事にケアできたときには喜びもひとしおです。よりよいケアを行うためには、やはり勉強が欠かせません。学生時代に学ぶ「人体の構造や機能」をしっかり覚えておくと、どの病棟でも活躍できる看護師になれると思います。了徳寺大学の先生たちは、距離が近くて質問もしやすいし、すぐに教えてくれます。友だちと先生方と一緒に、しっかり勉強してください。看護師になってからが本当のスタートです!
東邦大学医療センター佐倉病院 勤務/健康科学部 看護学科 卒/2018年卒/千葉県立八千代高校出身。金岡さんに学校選びのポイントを聞くと、「どんな環境で学ぶか事前に調べることが大切」とのこと。「1学科100名ほどの少人数制だから先生との距離が近い、というところに惹かれました。それで一度大学のオープンキャンパスに行ってみました。目の前に公園があって、自然も豊か。食堂からの眺めは東京湾が一望できて、校舎もキレイ。『ここなら集中して学べそう』と思って、この大学を選びました」。今後の目標について聞くと、「ゆくゆくは指導者になりたい」とのこと。日頃の業務のための、そして将来に備えた勉強を日々欠かさずに行っている。