デザイン学科の中には、メディアデザインとソーシャルデザインの大きく2つの柱があります。今デザインという言葉が使われる範疇がとても幅広くなっていますが、根本的にはモノやサービス、システムなどを通して課題を解決したり、新たな価値観を提案することです。ただ現代のような複雑に物事が進化するような状況では、これまでのノウハウだけでは本質的なニーズを捉えてカタチにすることが非常に難しくなっています。私はそれを解決する手段として、社会学的な思考を導入することが必要だと考えています。本学ではデザイン業界で求められる表現スキルの習得と、社会を捉えるリサーチ力を獲得することに取り組み、実際のフィールドワークを通じて学んでいきます。このことは、これからの世の中で重要な視点であり、学科の大きな特徴と考えています。
「デザイン」という言葉の意味を本質から捉える力を身につけてほしいと考えています
鳥宮教授が担当するのは、プロダクトデザインや情報デザインの授業。「デザイン」とは色や形をコントロールするといった狭義で捉えられがちですが、何をデザインすべきかを発見する力こそが出発点。授業では、デザインの原点である、社会や人々の営みを丁寧に観察する力を養います。<表現><リサーチ><提案>の3つのスキルをバランスよく身につけ、単に見た目を整えるのではなく、社会に意味や価値を提示できるように学びます。これにより、デザイナー職に限らず企画・開発、地域振興プロジェクトなど活躍のフィールドが広がります。
観察によって得られた課題や可能性を、他者から共感を得られる提案へと結びつけるための実践を繰り返します
一人ひとりのあらゆる感情や経験がすべてデザインの種。その出発点は皆さんがすでに持っています。卒業後の自分の姿を思い浮かべながらたくさんのことに関心を持ち、一緒にワクワクする未来をつくっていきましょう!
専門/プロダクトデザイン、情報デザイン、ユーザーニーズの発掘および企業ニーズを活用したデザイン全般
略歴/筑波大学芸術研究科修了後、東北芸術工科大学、京都工芸繊維大学にて助手・助教を務めた後、2012年より札幌大谷大学へ。現在は学科長・教授として、デザインすることの楽しさを広く学生たちに伝えている。
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